研究課題/領域番号 |
20K09554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
武田 裕司 山形大学, 医学部, 准教授 (90302299)
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研究分担者 |
加藤 智幸 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (40396560)
斉藤 真一 山形大学, 医学部, 助教 (90536674)
奈良 英利 石巻専修大学, 理工学部, 准教授 (00375338)
浅尾 裕信 山形大学, 医学部, 教授 (80250744)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腎癌 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 好中球 / 炎症 / 抗腫瘍活性 / 免疫抑制活性 / MDSCs / 免疫チェックポイント阻害剤治療 / MDSCs / 腎がん |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、免疫抑制(GPI-80 CV上昇)型・促進(CXCL10発現)型の好中球出現パターンと、免疫チェックポイント阻害治療の効果との関係を明らかにし、最適な免疫治療プロトコールを類推することを目的とする。 がん免疫促進型の好中球指標が上昇しているとき、「炎症の質」は、がん免疫反応が開始されやすい最適な治療開始時期となっていて、有効性が高いはずである。我々が見出している免疫抑制型・促進型の好中球指標から、免疫チェックポイント阻害治療の効果と関連するパターンを見出すことができれば、「最適な免疫治療のTPO」を明らかにできる。
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研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害 (ICI)は、併用療法を組み合わせて治療成績を改善する試みが行われている。炎症によって誘導される骨髄由来サプレッサー細胞 (MDSC) は腫瘍免疫を抑制することから、MDSCの制御は、新規の併用療法として有望である。しかし、MDSCの分類が定まっていないため、臨床応用には至っていない。本研究では、MDSCを含む骨髄系細胞の状態を推定しICI治療の臨床効果をとの関連を検討した。その結果、CD16 および LAP-1 発現の上昇が、ICI 治療に対する反応不良と関連し、 ICI療法の開始直前の好中球上のGPI-80発現は、完全奏効した患者の方が有意に高かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、免疫抑制・促進のモザイクな細胞集団の骨髄系細胞(主に好中球)の出現パターンと、免疫チェックポイント阻害治療の効果との関係を明らかにした。この結果は、治療の有効率を上げ、副作用を減らす、最適な免疫治療のTPO [時(time)・所(place)・場合(occasion)]の基盤的知見となる。この知見は、がん免疫治療・自己免疫疾患治療・臓器移植など、様々な治療や予防に応用できると考えている。最終的には、免疫治療を受ける患者の負担軽減や、医療費削減効果をもたらす事ができると期待している。
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