研究課題/領域番号 |
20K09556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
道面 尚久 信州大学, 医学部, 特任助教 (90750878)
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研究分担者 |
今村 哲也 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (00467143)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / 間葉系幹細胞 / ゼラチン繊維基材 / 細胞シート / ラット / 脂肪組織由来間葉系幹細胞 / 間葉系幹細胞シート / 腎凍結傷害モデル / 細胞シート工学 / 凍結傷害 / 凍結傷害腎不全モデル / パッチ移植 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病において、腎不全に至ると透析療法や腎移植などの腎代替療法が必要となる。しかし、腎代替療法には、多くの課題が山積している。本研究は、新規考案した積層型デュアル間葉系幹細胞シート移植による慢性腎不全への病期ステージ進行の抑制、正常な腎機能の回復を目的とした技術開発を行う。ラット腎凍結傷害腎不全モデルを用いて、自己脂肪由来幹細胞から作製した積層型デュアル間葉系幹細胞シートを腎臓にパッチ移植を行い、腎機能の回復や腎組織の再生が可能なのか検討を行うとともに、再生機序を明らかにする。積層型デュアル間葉系幹細胞シートを利用した慢性腎臓病に対する新規治療の実用化に向けた基盤技術の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、間葉系幹細胞で積層型の新規細胞シートを利用した腎機能障害に対する新規治療の基礎的検討を行った。ラットの脂肪組織由来間葉系幹細胞とゼラチン繊維基材を用いて、積層型デュアル間葉系幹細胞シート(積層細胞シート)を作製した。ラット腎臓に凍結傷害を与えた後、自己細胞で作製した積層細胞シートを腎被膜下にパッチ移植した。無細胞シートを移植した対照群では、経時的に腎機能が低下した。しかし、積層細胞シート移植群では、傷害を受けた腎組織が部分的に回復するとともに、腎機能の低下が抑制された。積層細胞シート移植治療は、慢性腎不全への進行を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎臓病(CKD)は、新たな国民病と位置づけられている疾患であり、患者数は、約1,330万人と推定されている。徐々に進行していく腎機能の低下を抑制する治療、低下した腎機能を回復させる治療がないため、CKD患者の約30万人が慢性腎不全に至り、人工透析や腎移植などの腎代替療法が必要となっている。本研究では、積層型デュアル間葉系幹細胞シートを利用することによって、慢性腎不全への進行の抑制、正常な腎機能の回復が可能かどうか基礎的検討を行った。本研究の成果は、積層型デュアル間葉系幹細胞シートを用いるCKDの新規治療の基盤技術を構築した。
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