研究課題/領域番号 |
20K09688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
青木 光広 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (30283302)
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研究分担者 |
奥田 弘 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (20769509)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | メニエール病 / 両側化 / 進行性難聴 / 慢性炎症 / 難聴 / MCP-1 / PBMC / 自己炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
ストレス応答や免疫応答に中心的役割を果たす転写因子のひとつであるNF-κBを介した慢性炎症が難治性メニエール病の進行する難聴や両側化に、関与するかどうかを2年間の前向き研究で検討する。患者の末梢血単核細胞(PBMC)を分離し、コントロール(非刺激)、酸性刺激下、リポポリサッカライド(LPS)刺激下で培養した上で、炎症性サイトカインやアヂィポカインなどの放出の違いが聴力レベルへ与える影響から進行性難聴ならびに両側化の病態解明ならびにその対処法を解明する。
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研究成果の概要 |
MCP-1はその受容体であるC-C chemokine receptor type 2 (CCR2) に結合することにより,効力を発揮する。MCP-1とCCR2は正常血管壁では発現していないが,血管が障害されると,その早期から血管壁細胞で発現が増加する。難治性メニエール病例の血漿MCP-1が健常成人に比較し、有意に上昇しており、両側メニエール病例で顕著であることを報告した。メニエール病症例ではNF-κBシグナル伝達が亢進しているか、その下流にある単球走化因子であるMCP-1が増加することでTNF-αやIL-6 が上昇し、緩徐に進行性の聴力障害や前庭障害をもたらすと考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メニエール病は自然治癒あるいは薬物に反応して速やかに軽快する症例もいる一方、すべての薬物治療に抵抗を示し、強度が高い治療法を選択せざるをない場合もあり、中耳加圧治療や内リンパ嚢開放術が行われている。めまいは制御できたとしても、大半の症例で難聴や平衡障害の進行がみられ、47%のケースで両側化すると言われている。特に、40歳~50歳で発症することが多く、社会活動に多大な影響を及ぼすため、経済的損出は極めて大きい。しかし、進行する難聴や前庭障害ならびに両側化に至るメカニズムは不明である。メニエール病の進行性難聴や両側化を予防あるいは抑制できる治療法の開発につなげることができる。
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