研究課題/領域番号 |
20K09698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡本 康秀 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 客員講師 (10317224)
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研究分担者 |
大塚 翔 千葉大学, フロンティア医工学センター, 助教 (00776049)
神崎 晶 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50286556)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 耳音響放射 / 低音障害型難聴 / 内耳障害 / 感音難聴 / 外有毛細胞 / 振幅変調 / OAE / 低音障害型感音難聴 / Ménière秒 |
研究開始時の研究の概要 |
DPOAEは蝸牛基底膜振動の圧縮特性により生じる歪成分を検出する方法であるが、本研究は、歪成分を用いないOAE測定法として「振幅変調音」を刺激として得られる振幅変調音誘発耳音響放射 (Amplitude-Modulated-tone-Evoked OAE,AMEOAE)を開発することを考えている。この測定法を用いる事で、これまで測定が不可能であった低音域の周波数に対しての内耳評価が得られる可能性が高い。つまり、これまでされてこなかった低音周波数域における外有毛細胞の機能の評価、さらに純音閾値で低音部に難聴のある症例の病態の解明に迫ることを目標とする。
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研究成果の概要 |
耳音響放射を用いた低音域の内耳機能評価手法を確立することを目的として研究を進めてきた。 当初「刺激との相対瞬時位相および位相変調度を指標とした検出法」つまり、刺激レベルごとに刺激音に対する位相変調度を評価することによって外有毛細胞を評価する測定方法を考えていたが安定的な測定法とはならなかった。 そこで、最終的に測定法をさらに考案し「群遅延を指標とした検出法」つまり、聴覚フィルタの位相特性による位相歪みが群遅延という形で耳音響放射に反映される機能を評価することで外有毛細胞を評価することにしたところ、低音領域における外有毛細胞の評価が安定的に取れる結果が得ることが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性低音障害型感音難聴は,突発的に耳閉塞感や耳鳴りなどを発症する低音域を中心とする感音難聴であり,年々増加傾向にある。2005年の厚生労働省急性高度難聴に関する調査研究班の疫学研究から,その発症頻度は人口100万人あたり428から657人と報告されており,急性感音難聴を来す疾患の中で最も多い。しかしこれまで内耳有毛細胞の障害の程度などの評価は全く出来なかった。今回の研究の目的はこのような低音障害型難聴の有毛細胞の障害を臨床の現場で評価が出来るようにする機器開発を目的としているため、今回の研究による測定法が確立されたことは今後の難聴評価に対して大きな意義があると考えている。
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