研究課題/領域番号 |
20K09730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岸本 曜 京都大学, 医学研究科, 助教 (80700517)
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研究分担者 |
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50397634)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 声帯 / 喉頭 / 線維化 / マクロファージ / 極性 / 瘢痕 / 気道線維化病変 |
研究開始時の研究の概要 |
喉頭・気管の線維化疾患に対しては、細胞外基質の主産生源である線維芽細胞の動態を制御することによる治療法開発が試みられてきたが、確立されたものはない。本研究ではマクロファージ極性に注目し、喉頭・気管創傷治癒過程における線維化予防方法の基盤技術確立を目的とし、以下の研究を行う。 ①共培養系を用い、マクロファージと線維芽細胞との相互作用を明らかにする。さらに、マクロファージ極性を制御すると報告されている薬剤を投与し、線維芽細胞の表現型への影響を明らかにする。 ②線維芽細胞の筋線維芽細胞への分化を抑制する薬剤を探索し、ラットの喉頭・気管傷害部位に当該薬剤を投与し、線維化病変の形成の抑制を検証する。
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研究成果の概要 |
マクロファージ極性に影響することが報告されているPPARγアゴニストを損傷したラット声帯に投与したところ、炎症性マクロファージの浸潤が抑制されるとともに、マクロファージ極性が炎症性から修復性に調節されることを確認した。さらに、成熟期に組織を評価したところ、線維化が抑制され、組織修復が促進されていることを確認した。これらの結果から炎症性マクロファージやPPARγ活性が線維化疾患の治療標的となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ラットの損傷声帯にPPARγアゴニストを投与することにより、損傷部位へのマクロファージの浸潤や極性がコントロールされ、最終的に声帯の線維化が軽減されることが示された。 本研究の結果は、上気道臓器の線維化予防はもとより、他臓器における線維化疾患にも応用が可能であり、革新的な治療法開発へとつながる可能性がある。
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