研究課題/領域番号 |
20K09746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山内 大輔 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70361102)
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研究分担者 |
本藏 陽平 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20810146)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 内耳 / ドラッグデリバリー / 水中内視鏡 / 流体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに、内耳の低侵襲手術を目的とした水中内視鏡下耳科手術を開発し、この方法を用いたドラッグデリバリー(DDS)の有効性について提案した。流体力学に基づいた安全で効率性の高いDDSの条件を検証するために、側頭骨模型を用いて水中下での内耳灌流時の内耳圧を圧トランスジューサーにて測定する。また、動物実験にて、この方法による内耳DDSの効率性を組織学的、電気生理学的に検討する。
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研究成果の概要 |
側頭骨模型を用いた水中下内耳灌流時の内耳圧の検討を行うための側頭骨模型の設計、作製方法について検討した。側頭骨DICOMデータより3Dプリント用に作成した側頭骨モデルのデータに基づいて、3種類の側頭骨模型を作製した。透明な樹脂でプリントされているため灌流液が透見され、さらに着色水を用いることで認識しやすいことがわかった。また微細径の圧力センサを作製し、側頭骨モデル内耳腔をマイクロシリンジにて流速を変化させながら灌流し、内耳圧を極細圧力センサにて測定した。流速の増加に伴って圧力の上昇が検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はこれまでに、内耳のソフトサージェリーを目的とした水中内視鏡下耳科手術を提案している。水中下のドラッグデリバリーは内耳保護に有効と考えられるが、さらに標的への拡散性・効率性が高い方法の開発が必要である。本研究では、側頭骨内耳模型を自作して極細圧力センサを用いた内耳圧測定実験を行った。シリンジポンプを用いて内耳の内腔を灌流したところ、流速の増加に伴って圧力の上昇が検出された。本研究成果によって、流体力学に基づいた、より安全で効率性の高い直接的な蝸牛内ドラッグデリバリーが検証され、聴覚機能温存や内耳再生医療において広く利用されることが期待される。
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