研究課題/領域番号 |
20K09865
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
八木 俊路朗 鳥取大学, 医学部附属病院, 准教授 (00378192)
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研究分担者 |
福岡 晃平 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (40548781)
久留 一郎 鳥取大学, 医学部, 特任教員 (60211504)
森田 真紀 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (60838407)
陶山 淑子 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (90448192)
藤井 香綸 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (80890326)
梅田 竜之介 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (30913793)
生田 健人 鳥取大学, 医学部附属病院, 医員 (20913792)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乳房再建 / 脂肪組織由来幹細胞 / 大網 / 再生医療 / 形態保持 / 血管新生 / 脂肪幹細胞 / 脂肪注入 / 脂肪由来幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
乳癌に対する乳房温存術後の乳房変形に対し、皮下脂肪細胞と皮下脂肪由来幹細胞を用いた乳房再建が臨床応用されているが、乳房再建に必要な皮下脂肪とADSCsを得るために腹部から大量の皮下脂肪を吸引して採取する必要がある。また、注入された移植組織の一部は吸収されるため、生着率の向上が臨床上の課題となっている。大網は脂肪組織と膠原線維弾性線維を含み可塑性に富むため、乳房再建の材料として適していると考えられる。また、多くのリンパ組織を含むため感染にも強いとされている。本研究では大網を乳房再建材料として移植し、更に生着率を上げるためADSCsを混合移植することの有用性とメカニズムについて解明する。
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研究成果の概要 |
肉眼的ボリューム評価を行ったところ、脂肪・大網注入群いずれもADSCs併用使用群よりはPBS併用使用群の方が良好な形態を維持した。脂肪注入群と大網注入群で、ボリュームの程度に有意差は見られなかったが、大網の方が脂肪の完全性が保たれているほか、嚢胞や空洞にはなりにくかった。また、壊死の程度を比較検討すると、他の3群と比較して脂肪+ADSCs併用群において壊死が起きにくい傾向があることが分かった。 今回集め得たデータのみでは大網を使用することの有用性を示すことはできなかったが、脂肪注入と同等もしくはそれ以上の有用性を持つ可能性があり、今後さらなるデータ収集に努める必要があると考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌に対する乳房温存変形に対する従来の移植物質である皮下脂肪とADSCsを得るには腹部から大量の皮下脂肪を吸引採取する必要がある。注入された移植組織の一部は吸収されるため、生着率の向上が臨床上の大きな課題となっていた。大網は脂肪組織と膠原線維・弾性線維を含み可塑性に富むため、乳房再建の材料として適していると考え、大網単独移植に加えてADSCsを混合移植することの有用性・メカニズムを検討したところ、形態学的には脂肪・大網注入群いずれもPBS併用使用群の方が良好な形態を維持することが分かったが、今回集め得たデータのみでは有意差がなく、さらなる大規模研究が必要であることが分かった。
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