研究課題/領域番号 |
20K09897
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
|
研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
出野 尚 鶴見大学, 歯学部, 助教 (40435699)
|
研究分担者 |
二藤 彰 鶴見大学, 歯学部, 教授 (00240747)
小松 浩一郎 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (60153665)
中島 和久 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (90252692)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 破骨細胞 / Nfatc1 / 骨芽細胞 / Runx2 / G9a / NFATc1 / 細胞増殖 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞の増殖と分化の関係は複雑で、骨芽細胞分化マスター遺伝子Runx2は骨形成のみならず骨芽細胞増殖をも正に制御する。一方、破骨細胞分化に必須のNfatc1は、分化を正に制御し、細胞増殖を負に制御する。この増殖における細胞系譜特異的マスター遺伝子の機能の違いは協調して働く核内分子の種類あるいは機能の違いが考えられる。我々の予備検討から、核内分子G9aは両マスター遺伝子と協調して働くが、細胞系譜で異なる機能を持つ事を見出した。本研究ではG9aが結合し修飾する核内基質が異なるという仮説を検証し、G9aのマスター遺伝子制御を介した骨組織の増殖と分化のメカニズム解明を目指すものである。
|
研究成果の概要 |
本研究は核内分子G9aが細胞系譜特異的マスター遺伝子の機能を調節する仕組みを、骨代謝を担う細胞を用いて明らかにする事を目的とした。その結果、破骨細胞系譜において、G9aノックダウンおよびG9a欠損することで破骨細胞分化マスター遺伝子Nfatc1および増殖関連遺伝子の発現は変動せず、Nfatc1制御下のCathepsin K(Ctsk)の発現が亢進する事、Ctskプロモーター上へのNfatc1の集積が更新する事、G9aとNfatc1が直接結合しない事、が明らかになった。以上から、前駆破骨細胞分化過程にてG9aがNfatc1の機能を間接的に調節する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核内分子G9aはH3K9のメチル化を介し、様々な核内タンパク質と相互作用する重要なエピジェネティック修飾因子である。本研究では、G9aがH3K9のメチル化とは異なる仕組みをもって破骨細胞系譜の重要な転写因子NFATc1の機能を調節することによって、破骨細胞形成に抑制的にはたらく新しい可能性が示唆された。
|