研究課題/領域番号 |
20K09909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大西 智和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (30244247)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯周炎 / IgA腎症 / 腎糸球体 / IgA / Treponema / メサンギウム細胞 / 糖尿病 / TLRシグナル / Treponema Sp / 歯周病菌 / 扁桃 / 糖尿病性腎症 / メサンギウム領域 / COSMC |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性腎症の多くはIgA腎症の可能性がある。近年、扁桃の切除が治療として有効であることから、細菌誘導説がIgA腎症の病因として有力になっており、とくに歯周病菌が原因菌の候補となっている。しかし、歯周病菌が誘導するIgA腎症を伴う糖尿病性腎症を解明するための動物モデルの報告はない。そこで本研究では、歯周病菌感染による歯周炎を糖尿病マウスに惹起することでIgA腎症を発症させその病態を探る。
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研究成果の概要 |
IgA腎症における歯周病菌感染と二型糖尿病の相乗効果を検討するマウスモデルを確立するため、野生型マウスに高脂肪食で4ヶ月飼育し、Treponema を投与し実験的歯周炎誘導マウスを作製した。その結果、尿中のアルブミン、IgG, IgAは増加しメサンギウム領域の拡大とIgAの沈着が認められた。また、歯周病菌刺激のシグナル分子としてTpl2を選びTpl2 koマウスに同様の処置を行ったところ、尿中IgG, IgAの増加は認められずメサンギウム領域の拡大とIgAの沈着も認めらなかった。このことからTpl2 はIgA腎症発症において歯周病菌感染と二型糖尿病の相乗効果に重要な機能があることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IgA腎症の治療方法として扁桃摘出が確立されており、その摘出された扁桃の臨床研究から、Treponemaの扁桃への感染が予後に関わる因子として報告されている。また、糖尿病性腎症と言われている腎疾患の多くはIgA腎症に関わりが深いことが知られている。しかし、糖尿病モデルマウスから派生したIgA腎症モデルは報告がない。そこで、本研究では二型糖尿病発症マウスにTreponema を投与し、実験的歯周炎を誘導することでIgA腎症を発症するマウスモデルを確率的に作製した。さらに、このモデルを用いどのような遺伝子欠損がgA腎症発症に関わるかを示した。
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