研究課題/領域番号 |
20K09918
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
稲葉 裕明 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70359850)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | P. gulae / 線毛 / プロテアーゼ / LPS / 病原因子 / 歯周病 / 歯周病菌 / プロテーゼ / 炎症反応 |
研究開始時の研究の概要 |
動物由来歯周病菌 Porphyromonas gulae が保有する病原因子による宿主への影響について解析する。本研究課題では、① P. gulae 病原因子(線毛、LPS、プロテアーゼ)の機能を解析する。② カイコモデルを使用した P. gulae 病原因子の病原性を評価する。③ 炎症ならびに細胞死を制御するシグナル伝達機構を解明する。これらの内容を明らかにし、歯周病発症を詳細に理解し、その制御法の開拓につながる知見を得て、新たなる菌による感染症の予防対策への足がかりとなる
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研究成果の概要 |
本研究費では、動物由来歯周病菌Porphyromonas gulaeが保有する病原因子(線毛、プロテアーゼ、LPS)の機能解析を行った。
線毛解析:線毛欠損株と相補株を完成させ、歯肉上皮細胞の付着侵入能に影響を及ぼす一方、菌の性状(増殖能、黒色色素産生能)に影響をおよぼさなかった。LPS解析:歯肉上皮細胞のトル様受容体2と4の活性から炎症反応までに至るシグナル伝達経路を明らかにした。プロテアーゼ解析:P. gulaeが保有する血色素凝集能、菌増殖能、A. viscosusとの共凝集に影響をおよぼすことを明らかにした。また、細胞接着、接着斑、グロブリン等を分解することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
P. gulae 感染は人畜共通感染症の可能性を持ち、人類の歯周病発症に関与する可能性が知らせている。本研究課題により明らかになったP. gulae 病原因子群の機能解析を世界に先駆けて報告すると共に、歯周病発症との関連性を明らかにすることができ学術的意義は高いと考えらえる。これら明らかになった病原因子群の機能をターゲットにした予防方法、治療方法の開発、ならびにP. gulae感染症に対する創薬につなぐことが出来る一端を証明することができた。また、医療関係者や患者への教育内容を充実させることができ、社会的な意義も高いと考えられる。
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