研究課題/領域番号 |
20K09921
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中山 浩次 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (80150473)
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研究分担者 |
雪竹 英治 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 技術職員 (30380984)
庄子 幹郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10336175)
内藤 真理子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20244072)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 細菌 / 病原性 / 歯学 / 歯周病 / 分泌 / 調節 / 生体分子 / 感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
病原細菌の多くは毒素、プロテアーゼなどの酵素、凝集素などを菌体表面および菌体外に分泌する。私たちは9型分泌機構(T9SS)を世界に先駆けて歯周病細菌ジンジバリス菌にて発見した。ジンジパインなどの本菌の重要な病原因子はT9SSで分泌される。T9SSは二成分制御系とECFシグマ因子の直列シグナル経路により発現調節されるが、調節系の全体像は不明であった。本研究は、このシグナル経路の上流に位置する新規の外膜タンパク質PorAによるフィードバック制御を解明することにあり、その成果は歯周病細菌を始めとするバクテロイデーテス門細菌のT9SSをコントロールする方法の開発という応用研究に発展する可能性がある。
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研究成果の概要 |
歯周病細菌ポルフィロモナス・ジンジバリスの9型分泌機構(T9SS)の発現に関わるPorAはシグナルペプチド-FimH類似領域-CTD領域で構成されるタンパク質である。FimH類似領域はT9SS発現へのPorAの関与には無関係であり、CTD[PorA]が機能領域であることがわかった。さらに、CTD[PorA]はPorYセンサータンパク質のペリプラズム領域と結合することがわかった。ペリプラズム内でのCTD[PorA]量がPorA-PorY-PorX-SigPシグナル経路によるT9SS構成タンパク質群の発現を調節することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周病細菌ポルフィロモナス・ジンジバリスは病原性プロテアーゼであるジンジパインなどの病原因子をT9SSで菌体表面や菌体外に分泌する。歯周病の治療戦略として本細菌のT9SSを標的とする分子標的薬の開発が有効と思われる。T9SSの発現を調節する分子機構に関わるPorAタンパク質の詳細な解析は分子標的薬を構築する上でPorA分子内のどこを標的とする化合物がT9SSを制御する可能性があるかを示唆しており、分子標的薬開発に寄与すると考えられる。
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