研究課題/領域番号 |
20K10111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
KA 井上 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90302877)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | TGF-β / 上皮間葉移行 / 口腔がん / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / へパラン硫酸プロテオグリカン |
研究開始時の研究の概要 |
口腔がんの悪性化の分子機序の解明と有効な治療法の開発は急務である。口腔扁平上皮がん細胞は、がん微小環境において豊富なtransforming growth factor-β(TGF-β)により悪性度の高い浸潤性 の間葉系細胞へと分化転換 (上皮間葉移行:EMT)する。また、遠隔臓器へと転移するがん細 胞が発現するヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG) は、がんの浸潤・転移を促進することが知られ ているが、EMTにおけるHSPGの役割に関しては未解明の部分が多い。本研究では、口腔がんの悪性化に伴うEMTと HSPGの連関を司る分子機構を解明することを目的とし、同定した低分子化合物を用いた新規治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
口腔がんの患者は年々増加しており有効な治療法の開発が急務であり、効果的な治療方法や標的分子の探索が重要である。口腔扁平上皮がん細胞は、TGF-βにより上皮間葉移行(EMT)が誘導され、細胞運動能・浸潤能が亢進されるが、その分子機構には未解明な部分が多い。本研究では、TGF-βにより口腔がんの悪性化を司る分子機構の解明を目指した。具体的には、機能既知低分子化合物ライブラリーのスクリーニングを行い、EMTを抑制できる低分子化合物としてβ2アドレナリン受容体作動薬であるイソクスプリンを同定した。また、口腔がん細胞のEMTの誘導においてβ2アドレナリン受容体が関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全世界で口腔がんの患者は年々増加しており有効な治療法の開発が急務である。現在、外科・放射線療法が一定の効果をあげているが、遠隔転移による死亡率が増加しており、有効な治療法の開発が急務である。本研究の成果により口腔がんの上皮間葉移行の新規機構を解明したことの学術的意義は大きく、間葉上皮移行を誘導する活性を有する薬剤として同定した化合物は口腔がん治療への活用が期待されるため、社会的意義も大きい。
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