研究課題/領域番号 |
20K10112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
道 泰之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (70376755)
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研究分担者 |
中川 一路 京都大学, 医学研究科, 教授 (70294113)
渡辺 孝康 日本大学, 歯学部, 講師 (70725514)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 複合感染症 / 顎骨骨髄炎 / メタ16S解析 / メタトランスクリプトーム解析 / ネットワーク解析 / 細菌叢解析 / 細菌叢 / プロテオーム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
顎骨骨髄炎では種々の口腔細菌種が協同して病変形成に関わっている考えられている.しかし、従来の研究は培養可能な一部の細菌種のみを調べる手法に依存し,病変での細菌叢の活動性は謎であった. 本研究では,顎骨骨髄炎細菌叢における細菌の活動性の変化を,実際の細菌活動性を反映したmRNAの発現量をメタトランスクリプトーム解析によって転写レベルの活動性として明らかにする.そして,病変の進展に伴い有意に発現量が増加する遺伝子を特定,その遺伝子が発現するタンパク質の病変での発現動態や宿主細胞への病原性を解析し,疾患の慢性化に寄与する新規な病原因子として同定することで,抗菌薬治療に依存しない創薬の基盤構築を目指す.
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研究成果の概要 |
慢性顎骨骨髄炎(COMJ)とは、顎骨の炎症であり、硬化から挫滅へと進行する。我々は以前、暴露を伴わないsequestrumをステージIIとして3つのステージに分類した。本研究では、活性の高い細菌を同定するために、COMJにおける細菌のRNA:DNA比を調べた。各ステージで8つの門が優勢であったが、その構成はサンプルによって多様であった。属レベルでも多様な組成が観察された。しかし、アクチノミセス属とフソバクテリウム属のRNA:DNA比は、ステージIIでは極めて高かったが、ステージIとIIIではほぼ0であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、難治性を示す顎骨骨髄炎において、病気の発症や進行に関連し得る細菌種を同定した。さらに、16S rDNA, rRNAを用いた模擬的なメタトランスクリプトームを行うことで病変に存在する細菌種の活動性を評価する解析プロトコルを利用した。本プロトコルは、細菌腫の保有する病原因子の同定はできないものの、メタトランスクリプトームと比較して簡便に細菌種活動性を評価できる利点を有しており、口腔内おける他の複合感染症にも応用できると考える。
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