研究課題/領域番号 |
20K10162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西 裕美 広島大学, 病院(歯), 助教 (70403558)
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研究分担者 |
太田 耕司 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20335681)
一戸 辰夫 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (80314219)
小松澤 均 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90253088)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 口腔内細菌叢 / 周術期口腔管理 / 口腔内細菌 / 細菌叢解析 / 感染性合併症 / 口腔細菌 / 医歯連携 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでにがん化学療法における合併症が,特定の口腔細菌や細菌叢が原因であることを証明した報告は国内外でもない.本研究ではまず,合併症に関連する口腔のリスク因子や特定の細菌・細菌叢を明らかにする.次にこれらの因子を標的として,口腔管理前と後で因子がどう変化するか,また合併症軽減や予防にどれほど関連するかを検証し,口腔管理の有効性を証明する.最終的に,特異的細菌や細菌叢を標的とした化学療法中の合併症予防へ繋げることを目的とする.
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研究成果の概要 |
申請者らは化学療法を行う患者に対し,発熱性好中球減少症の発症と口腔環境について解析した.化学療法患者から,唾液・プラーク・舌苔および便を採取した.さらに、歯科初診時に,通法の口腔検査や申請者らが開発した口腔感染源評価を行う.要加療歯の治療や口腔衛生管理を継続しながら,評価を継続した。これらの臨床的な口腔評価と合併症リスクに関連する項目,化学療法前からの全身状態 とを統計解析した。 解析結果では、発熱性好中球減少症発症群では,歯周炎の評価指標であるPISAが非発症群と比較して有意に高値で,う蝕経験値や,治療前後の口腔細菌数に両群の違いは認めなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔の感染源の多さと歯周病重症度が,化学療法中合併症の1つである発熱性好中球減少症と関係するという結果を得た.発熱性好中球減少症の原因に,口腔環境が関連することを示す論文は国内外においてない. さらにこのエビデンスを元に,関連する特定の口腔細菌や,細菌叢を同定することで,化学療法中の合併症予防に口腔管理が有効であるかを証明し,特異的な口腔環境を標的とした化学療法中合併症の予防システムを構築する事は,今後のがん治療研究において重要な位置づけになる.
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