研究課題/領域番号 |
20K10182
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
笹部 衣里 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (40363288)
|
研究分担者 |
山本 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00200824)
仙頭 慎哉 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (30635264)
北村 直也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70351921)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 細胞老化 / 口腔扁平苔癬 / SASP / 口腔扁平上皮癌 / OPMD |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平上皮癌は潜在的な前癌状態を経て癌化に至る多段階発癌を示すことから、本研究では、口腔粘膜の発癌を制御する要因として、細胞老化および老化細胞から分泌される生理活性物質に着目し、正常から口腔潜在的悪性疾患を経て発癌に至る様々な段階の口腔粘膜における細胞老化関連分子の発現プロファイルを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
難治性の慢性炎症性疾患である口腔扁平苔癬(OLP)の病因については未だ明らかにされていない。酸化的ストレスなどによりもたらされるDNA損傷ストレスは細胞周期チェックポイント機構の活性化を介して細胞分裂を停止させ細胞老化を誘導し、細胞老化関連分泌現象(SASP)を介して慢性炎症を引き起こすことが明らかとなっている。そこで、OLP罹患口腔粘膜組織を用いて、細胞周期関連蛋白、DNA損傷マーカー、SASP因子の発現について免疫組織化学的に検討した結果、OLP上皮においてこれらの発現が亢進していたことより、OLPの口腔粘膜上皮細胞は細胞老化に陥っており、これが炎症の持続に関与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、様々な加齢性疾患の発症や病態悪化への細胞老化およびSASPの関与についての研究が行われており、老化表現型の緩和や加齢性疾患の発症予防効果を期待する細胞老化を標的としたセノリティック薬の研究・開発が進んでいる。現時点では難治性の慢性炎症性疾患であるOLPの原因は明らかにされておらず、根本的治療法は確立されていないが、本研究成果から今後セノリティック薬をOLP治療に応用することにより、根治、あるいはOLPのがん化予防に繋がる可能性が考えられる。
|