研究課題/領域番号 |
20K10194
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 大阪歯科大学 (2021-2022) 愛知学院大学 (2020) |
研究代表者 |
有地 淑子 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60232063)
|
研究分担者 |
有地 榮一郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00150459)
福田 元気 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (20750590)
勝又 明敏 朝日大学, 歯学部, 教授 (30195143)
河合 泰輔 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (30350143)
木瀬 祥貴 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30513197)
小林 馨 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (50139614)
荒木 和之 昭和大学, 歯学部, 教授 (50184271)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 人工知能 / 画像診断 / 多施設共同研究 / 画像診断支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は人工知能(AI)ディープラーニングを活用して、口腔がん、頸部リンパ節転移、歯槽骨吸収などの診断や顎骨腫瘍や歯根破折の検出、線量低減やアーチファクト軽減などの画質向上をはじめとする画像診断支援の領域の研修を遂行する。多施設共同研究により精度の高い、臨床現場に実装な可能な画像診断支援システムの構築をめざすものであり、歯科分野でのAI研究の先駆けとなりうる。
|
研究実績の概要 |
本研究は歯科で見落としてはいけない重要疾患を、人工知能の最新技術であるディープラーニングを多施設共同で利用することにより、95%を超えるような高い診断能を有する画像診断支援システムを構築することである。対象は歯周炎、顎骨腫瘍、顎関節症、骨粗鬆症、口腔癌、頸部リンパ節や口腔乾燥症等とする。口腔癌や頸部リンパ節のCT、超音波画像診断の根拠は病理組織学所見に基づく。シェーグレン症候群は診断基準に基づく。顎関節症のCT、MRI診断の根拠は臨床症状あるいは多観察者の診断に基づく。パノラマX線画像診断の根拠はCT、歯科用コーンビームCT、歯内顕微鏡検査あるいは臨床症状に基づく。本研究は歯学部倫理委員会の承認を得て研究に着手している。 ディープラーニングシステムの構築と解析は愛知学院大学、朝日大学、昭和大学および日本歯科大学において行う。汎用性の高いWindows OS、 NVIDIS GPU、Sony neural network consoleより構成されるPCを新規購入した。会議やネット会議で研究打合せを行う。 本年度は、多施設共同研究で、パノラマX線画像における下顎管や顎裂の検出、転移学習による上顎洞炎の診断、造影CTにおける頸部リンパ節転移の領域抽出と診断、MRIにおける顎関節円板の領域抽出、および嚥下造影検査の造影剤の領域抽出についての研究を行なった。2施設以上の画像を加えて学習させたり、あるいは転移学習を行ったりした。成果はシンポジウムや論文において発表を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は、当初の計画通りに順調に進み、学会誌へ投稿中、あるいは掲載に至っている。 研究の成果発表は、コロナ禍でweb開催の学会での発表が主となった。 研究の打合せは、メールやWeb会議でおこなっている。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き、多施設共同研究を遂行していく予定である。パノラマX線画像における顎嚢胞/腫瘍の検出・診断については、複数のニューラルネットワークを使ってどのモデルが最適かを検討中であり、多施設共同で研究を行ない、現在論文投稿中である。またMRIを用い対象疾患をひろげ、ディープラーニングモデルの作成を行い、その精度を検討し、研究成果をまとめ学会および論文に発表予定である。本研究を通して、歯科放射線専門医のいない施設や遠隔地における画像診断支援につながるものと期待される。また、研修医 や未熟練の歯科医師への教育効果も期待でき、がんの見落としを防止し、診断や治療方針立案の一助となるものと考えられる。
|