研究課題/領域番号 |
20K10201
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
秋山 茂久 大阪大学, 歯学部附属病院, 准教授 (00283797)
|
研究分担者 |
加藤 隆史 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (50367520)
村上 旬平 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70362689)
吉田 篤 宝塚医療大学, 保健医療学部, 特別教授 (90201855)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | トゥレット症候群 / チック / 歯科スプリント / QOL / 前駆衝動 / 咬筋 / Tourette症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
運動チックと音声チックが1年以上継続するTourette(トゥレット)症候群は,症状の長期化,重篤化により社会生活の困難を極める.これまで咬合挙上スプリント(チックスプリント)によりTourette症候群の7割以上で,チックが軽減することを明らかにしてきたが,その仕組みや社会生活の改善への効果はよく分かっていない. 本研究では,15歳以上のTourette症候群のある人で,チックスプリントがチックの出現に関連にする心理にどう影響するか,また社会生活にどのように影響をするのかを調べ明らかにする.
|
研究成果の概要 |
Tourette症候群では,ときにチック症状の長期化,重篤化により社会生活の困難を極める.本研究では,Tourette症候群のある人で,スプリント装着によるチックの出現への影響を再検証するとともに,チックの出現に関連にする前駆衝動にどう影響するか,また社会生活(QOL)にどのように影響をするのかを調査した.スプリント装着前後のチック尺度,前駆衝動尺度,QOL尺度を比較したところ,チック尺度とQOL尺度のうち心の健康についてスプリント装着後に有意に改善をみとめた.以上のことから,Tourette症候群の症状の改善あるいはQOLの改善に寄与する可能性が示唆された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Tourette症候群のメカニズムは未だ解明していないため,確実な治療法は見出されていない.歯科スプリントによりチック症状が軽減する現象は,一定の割合の人にみられることから,歯科スプリントによる刺激の脳への投射等を解析することは,一部のチックのメカニズム解明に寄与すると考えられる. また通常のチックへの療法で効果のない人で歯科スプリントが奏功する例や,QOLや前駆衝動が改善した例もみとめられたため,チックの対症療法として歯科スプリントが貢献できる可能性がある.このことは,社会生活に大きな影響を及ぼすTourette症候群のある人にとって,治療の選択肢が増えるという社会的意義をもつと考えられる.
|