研究課題/領域番号 |
20K10209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉田 教明 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (40230750)
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研究分担者 |
吉見 知子 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (20805973)
藤下 あゆみ 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (30755723)
古賀 義之 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (50175329)
森内 絵美 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (70866607)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 咀嚼 / 嚥下 / 顎運動 / 筋電図 / オーラルフレール / モーションキャプチャー / 咀嚼筋 / 軟食化 / 顎機能解析 / オーラルフレイル |
研究開始時の研究の概要 |
現代の食環境は「食生活の合理化、簡素化」志向が急速に進む中、ファーストフードや加工食品に象徴される軟食化傾向が顕著にみられる。将来的には摂食・嚥下障害を有する患者、ひいてはオーラルフレールが爆発的に増加し、将来極めて大きな社会問題となりうる。本研究では、軟食化モデルとして液状飼料飼育マウスを対象に、神経伝達物質の投与下における6自由度顎運動ならびに舌運動、筋活動などの生体情報を同時記録することにより、軟食化と脳内神経伝達物質の放出異常が単独的、あるいは相乗的に咀嚼・嚥下機能の発達・障害に及ぼす影響を解明し、オーラルフレイルの予防および早期治療法開発の研究基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
顎運動ならびに舌運動、筋活動などの生体情報を同時計測する多元的機能解析システムを構築するために、まず高精度ハイスピードカメラと動物実験用3D マイクロX 線CT を組み合わせた6 自由度顎運動解析システムを開発した。計測した顎運動機能データと、マウス頭蓋の形状計測データを統合することにより、下顎骨上の任意の点の運動を算出することが可能となった。本システムにより、下顎頭などの生体内部の解剖学的解析点における三次元顎運動計測が可能となった。これにより、下顎運動の視覚化が実現できた。また、下顎頭の滑走運動や臼歯部における食物の粉砕臼磨運動などを詳細に解析することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特色は、軟食化の影響や脳内神経伝達物質の咀嚼・嚥下運動制御の役割に着目することで、成長発育に伴う咀嚼・嚥下機能の発達と障害発症機序の解明にブレイクスルーをもたらすものである。本研究により、オーラルフレイルの予防法や診断・治療法の開発に飛躍的な進歩が期待され、国民のQOL向上と健康長寿社会実現に寄与することにも繋がり、社会的波及効果も大きい。咀嚼や嚥下誘発が困難な患者に対して、薬物療法に運動機能療法を併用することにより治療効果を高めることは可能であり、咀嚼・嚥下機能障害の予防や治療にとって極めて画期的である。
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