研究課題/領域番号 |
20K10223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
細道 純 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (00420258)
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研究分担者 |
下澤 達雄 国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (90231365)
前田 秀将 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60407963)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 閉塞性睡眠時無呼吸症 / 小児 / 交感神経 / 骨軟骨代謝 / 間欠的低酸素状態 / 認知機能 / 情動 / 間欠的低酸素 / β2受容体 / 成長 / 顎骨 / 骨代謝 / 軟骨代謝 / 交感神経β2受容体 / 間欠的低酸素曝露 / 疾患モデル動物 / 軟骨性骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
夜間の間欠性低酸素(IH)血症を伴う小児の閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)は、神経発達障害とともに、低身長や小顎症などの成長障害を惹起する小児疾患である。OSAの全身病態には、IH曝露による脳内セロトニン(5-HT)の分泌減少およびセロトニン受容体(5-HT受容体)の機能低下が関わる。しかし、セロトニンが軟骨細胞の増殖・分化を促すことは知られているものの、小児OSAにおいて「IH曝露によるセロトニン系の変調が、軟骨性の骨成長を抑制するのか」解明した報告はない。そこで本研究は、成長期睡眠時無呼吸症モデル動物を用いて、小児期のIH曝露における下顎骨・長管骨の成長軟骨の代謝の病態を検証する。
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研究成果の概要 |
小児の閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)患者において小下顎症は頻発するが、そのメカニズムは不明であった。小児OSA の主徴である間欠的低酸素(IH)状態を再現した病態モデルラットを確立し、IH曝露が、軟骨増殖を促す成長因子トランスフォーミング増殖因子(TGF-β)、転写因子(SOX9)の発現減少を介して、下顎の軟骨性成長を障害することをつきとめた。また、IH曝露による交感神経β2 受容体の活性化に着目し、病態モデルラットへのβ2 受容体の遮断薬の投与が、脂肪細胞産生ホルモンであるレプチンの分泌増加、セロトニンおよび成長ホルモンの分泌減少とともに生じる下顎骨の成長障害を改善することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の成果は、IH 曝露に伴う顎顔面成長障害の新たな病態機構を示すともに、小児OSA 患者における顎の形や大きさの不調和に対する治療法開発の糸口となることが期待される。
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