研究課題/領域番号 |
20K10226
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柄 優至 広島大学, 病院(歯), 助教 (50737682)
|
研究分担者 |
谷本 幸太郎 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20322240)
阿部 崇晴 広島大学, 病院(歯), 助教 (20806682)
國松 亮 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (40580915)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 骨再生 / SHED / レーザー / 骨移植 / 超短パルス半導体レーザー / ダイオードレーザー / コールドレーザー / 再生医療 / パルスレーザー / 口唇裂・口蓋裂 |
研究開始時の研究の概要 |
口唇裂・口蓋裂 (CLP) は、頭蓋顎顔面領域において、高い発現率を示す先天性異常である。骨架橋の確立などを目的として、同部への腸骨海綿骨移植が学齢期に行われる。しかしながら、腸骨採取時の外科的侵襲は患者の大きな負担となり、腸骨採取後の疼痛とそれに伴う歩行障害など種々の問題が伴うのも現状である。乳歯から細胞採取が可能なヒト乳歯歯髄由来のstem cells from human exfoliated deciduous teethを用い、侵襲性のない骨再生能を活性化させる可能性のあるコールドレーザーを併用することで、CLP 患者の顎裂閉鎖治療を低侵襲で行える、新規治療法の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、ヒト乳歯歯髄由来のstem cells from human exfoliated deciduous teeth(SHED)に着目し、歯髄中に含まれる幹細胞のうち、どの細胞集団が骨再生に関与しているのかを検証した。SHEDからCD146陽性細胞集団およびCD146陰性細胞集団を単離・培養した。マウスの骨欠損モデルを用い、生体内移植を行った。CD146陽性およびSHEDの不均一な集団を移植すると有意に高い骨再生が観察され、骨の再生と血管新生を促進することが明らかとなった。またcarbonate hydroxyapatiteとSHEDを併用し、より骨再生が誘導されることを解明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で用いているstem cells from human exfoliated deciduous teethは、ヒト乳歯歯髄由来であり、低侵襲かつ簡便に細胞採取が可能である。これらの細胞の培養および生体内移植が可能になれば、現在行っている移植術に大きな影響を与える。例えば口蓋裂を有する患者の顎裂部に自家腸骨海綿骨移植等を行うため、ドナーサイトにおける疼痛や神経損傷による歩行障害といった問題が起こるがこれらを解消することができる。これは大きな社会的意義があると言える。また、これらを応用することにより、より高度な骨再生分野の手がかりになり得ることは学術的に意義があると考えられる。
|