研究課題/領域番号 |
20K10256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
福本 雅彦 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (50175569)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 口腔がん / 光線力学的診断 / 擦過細胞診 / 光線力学診断 / PDD / 口腔扁平上皮癌 / 蛍光プレートリーダー |
研究開始時の研究の概要 |
ア)ヒト口腔癌由来扁平上皮癌細胞株を用いて細胞内に5-ALAを取り込み、PpⅨを蓄積させ励起光を照射し蛍光が確認できるかを確認すると共に5-ALA 濃度、作用時間などに関する最適条件を明らかにする。またヒト正常口腔粘膜上皮株にも同様な作業を実施し両者を比較検討する。
イ)上記の最適条件の下で腫瘍細胞の蛍光強度を得るための必要最低細胞数の目安を明らかにする。
ウ)口腔扁平上皮癌の診断のもと切除手術を行った患者の切除検体の病変部からサイトブラシによる擦過を行い患者腫瘍から細胞採取する。これらの細胞に上記ア)、イ)から得られた条件によりPDDを実施し 患者腫瘍細胞の反応を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヒト口腔癌由来扁平上皮癌細胞株とヒト正常口腔粘膜細胞株(NHOK)に対して蛍光プレートリーダーを用いて蛍光強度を経時的に測定した結果、扁平上皮癌細胞株が正常細胞株に比較して有意に蛍光強度が強かった。またより少ない細胞量で強い蛍光強度を得るためにdeferoxamine mesylate(DFO)の添加を試みた。その結果、より少ない細胞量で有意な差を得ることができた。この研究から得られた結果により、歯科診療所のチェアサイドで5-ALAを生体へ投与することなく生体為害性を完全に排除した状況で口腔癌診断を確実に実施できる可能性が現実化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔がんの早期発見には医療者間の診断能力格差が発生することが少ない診断方法を構築することは極めて重要である。擦過細胞診は病変が直視直達できるという口腔領域の特性や患者側への侵襲が低いということから有用なツールである。本研究は口腔がんに対して擦過細胞診と光線力学的診断(以下PDD)を組合せ新たな診断方法を確立することを目的とした。 本研究から得られた結果により、歯科診療所のチェアサイドにおいて5-ALAを生体へ投与することなく生体為害性を完全に排除した状況で口腔癌診断を確実に実施できる可能性が現実化した。
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