研究課題/領域番号 |
20K10342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
鳥羽 三佳代 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (60463923)
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研究分担者 |
工藤 篤 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (20376734)
森脇 睦子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (40437570)
伏見 清秀 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50270913)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 医療安全管理 / 医療の質管理 / 病院管理 / 有害事象 / 医療事故 / 医療の質指標 / 医療の質評価 / patient safety / Quality Indicator / adverse event / process / 医療安全指標 / DPCデータ / 特定機能病院 / 医療安全 |
研究開始時の研究の概要 |
医療の質を定量評価する方法の1つとしてクオリティー・インディケーター(QI)が国内外で開発・計測されている。しかし、これらのQIが高度急性期医療における医療安全や有害事象モニタリングに適しているかを評価した報告はない。本研究では、高度急性期医療を提供する特定機能病院における医療安全を定量評価する手法の一つとして有害事象をモニタリングする指標の開発を行う。さらに特定機能病院81施設のデータを用いて指標計測を行い、副次的に得られた医療費データを用いて有害事象に伴う追加的医療費についても試算する。
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研究成果の概要 |
医療安全を定量評価する手法の一つとして構造化データであるDPCデータを活用して、有害事象発生状況のアウトカム評価、発生予防のためのプロセスを評価する指標を98指標開発した。膵臓手術後の侵襲的処置を要した膵液瘻発生率、乳癌術後の止血術を要した術後出血発生率等、Clavien-Dindo分類GradeⅢ以上に相当する合併症は感度、特異度ともに90%程度の指標を作成することができた。 うち22指標について特定病院以外のDPC病院も対象とした解析を実施した。周術期口腔機能管理に関する分析では、周術期口腔機能管理が在院日数の短縮と生存退院と関連しており、特定機能病院以外の病院の方が積極的に実施されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DPCデータを用いた医療の質の可視化の取り組みや臨床研究はこれまでも数多くなされてきているが、医療安全管理分野への応用は限定的であった。本研究成果の一部は、研究代表者の施設の医療安全分野における医療の可視化のためのモニタリング指標としての実運用を開始している。また、国立大学附属病院医療安全管理協議会で実施している医療安全指標プロジェクトにもその成果の一部を提供することで、国立大学病院の医療安全の可視化の取り組みも始まったところである。一方で、医療安全の向上に伴う医療経済的インセインティブの評価手法の開発は十分ではなく、引き続き検討を続けていく。
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