研究課題/領域番号 |
20K10378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島添 隆雄 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (10202110)
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研究分担者 |
小林 大介 九州大学, 薬学研究院, 講師 (00403973)
川尻 雄大 九州大学, 薬学研究院, 助教 (30621685)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 薬剤師 / 残薬 / 医療用麻薬 / 廃棄 / 節薬バッグ運動 / 降圧薬 / 認知症 / 節薬バッグ / 麻薬 / 薬剤師職能 / 医療費削減 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、残薬調整のための節薬バッグ運動を、福岡市薬剤師会に加え、大分市薬剤師会、さらには墨田区薬剤師会に展開する。削減率、残薬になりやすい医薬品の特性などを各地域で明らかにし、その地域差を検討することで、大規模で医療費削減に取り組み、さらには適正処方・使用に繋げていく。 また、医療用麻薬の残薬・破棄に関しては、これまで踏み入ることが困難であり、調査 結果を目にすることはなかった。今回は、医療用麻薬の調査を後ろ向きで行う。この調査により、どのような種類・規格の麻薬が、どの程度破棄されたか明らかにし、適正処方ならびに医療費削減に繋げる。
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研究成果の概要 |
本研究では、墨田区薬剤師会(墨田区薬)および大分市薬剤師会(大分市薬)と協力して節薬バッグ運動を継続した。その結果、残薬は処方された全薬剤の20%程度あることが明らかになった。処方日数、処方された薬剤の種類に若干の違いがあった。 医療用麻薬の廃棄について、熊本市および福岡市で解析した。その結果、全国レベルに換算すると6億から7億円程度廃棄されていることが明らかになった。また、小包装化することで、有意に廃棄を減らすことができることになった。これらの結果は、YAKUGAKU ZASSHIに投稿した(in press)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療費は年々増大し、年間では4兆円を超えている。このため、可能な限り医療費を削減することは極めて重要である。本研究は、節薬バッグと名付け、薬剤師が残薬を調整することで、約20%医療費を削減できることを明らかにした。また、福岡市と熊本市で行なった麻薬廃棄の解析でも、廃棄額を全国に寒山した場合、年間6~7億円の廃棄があることが明らかになった。さらに、各麻薬の包装単位を小さくすれば、有意に廃棄金額を抑えられることを明らかにした。この結果はYAKUGAKU ZASSHIに近日中の掲載される予定である。 本研究の結果は、医療に対する貢献の中でも、医療費削減に向けた薬剤師の職能を明らかにしたものである。
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