研究課題/領域番号 |
20K10463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
尾瀬 功 愛知県がんセンター(研究所), がん予防研究分野, 主任研究員 (00584509)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 胃がん / 大腸がん / がんサバイバー / がんサバイバーシップ / 縦断研究 / 遺伝子多型 / microRNA |
研究開始時の研究の概要 |
胃がん・大腸がんに罹患した後、生存している人(がんサバイバー)において、がんの再発や死亡のリスクと関連する遺伝子多型やmicroRNAなどのバイオマーカーや生活習慣を明らかにすることを目的に本研究を行う。そのため、2015年から2018年に愛知県がんセンターで初回治療を行った胃がん・大腸がんサバイバーを診断時から定期的に臨床情報、生活習慣、血液試料の収集をしたデータを利用する。本研究により、がん罹患後に気をつけるべき生活習慣の発見や、がんの再発や進行に影響する遺伝子やエピジェネティクスに関する知見の集積が見込まれる。
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研究成果の概要 |
胃がん・大腸がんと診断された患者を対象としてベースラインから5年間の観察を行い、抑うつなどの心理状態と社会経済的要因の関連を検討した。がん診断時に抑うつ指標であるK6質問票で抑うつが疑われる割合(10点以上)は診断時と1年後でそれぞれ10.1%、7.4%であったが、潜在的な不安をもつ割合は20.1%から36.9%と増加した。社会的サポートが得られる人数が多いほど抑うつの指標が良好であった。女性はがん罹患後も変わらない社会的サポートを得ていたが、男性では罹患後に支援者数が減少する傾向があった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃がん・大腸がんは現在日本で最も罹患者数の多いがんであり、がんと診断された後に生存しているがんサバイバーの数も多い。がんサバイバーの抱える問題のうち、しばしば問題になるのが抑うつである。本研究結果は社会的サポートの充実の大切さを示すものであり、病院の相談支援体制やがんサバイバー同士のピアサポートなどの取り組みが重要であることを示唆する。また、社会的サポートが不十分な人を見逃さないような支援体制が必要であることも示した。
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