研究課題/領域番号 |
20K10561
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
高安 達典 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (80154912)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アセトアミノフェン / 肝障害 / 急性肝障害 / マウス / インフラマソーム / 中毒 / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
解熱鎮痛剤として汎用されているアセトアミノフェンは,容易に入手できることから,自殺に加えて偶発的な中毒事故についても問題となっている.本研究では,炎症反応の指揮者とも呼ばれるインフラマソームに着目し,マウスを用いた実験によりアセトアミノフェン肝障害におけるインフラマソームの態様,炎症細胞の動態,アセトアミノフェン代謝動態,炎症性サイトカインの発現動態との関連を解析し,さらに実際のアセトアミノフェン中毒死事例において採取した血清及び各臓器におけるインフラマソームの態様を検索して,最終的にはインフラマソームがアセトアミノフェン中毒による死因判定の有用な指標となり得るか否かについて検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,炎症反応の指揮者とも呼ばれるインフラマソームに着目し,マウスを用いた実験によりアセトアミノフェン肝障害におけるインフラマソームの態様を解析した.採取した肝臓組織から総タンパク質を抽出し,シグナル認識に関わる分子であるNLRP3, NLRP1, NLRC4, AIM2をウエスタンブロッティング法により検出し,経時的変化を検討したところ,APAP投与後6および24時間で著明に亢進していたのはNLRP1およびIL-18であった.これらの分子はAPAP肝障害の指標となり得る可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アセトアミノフェン中毒の病態におけるインフラマソームの様態を詳細に解析し,アセトアミノフェン肝障害発症メカニズムを解明することができれば,従来の化学分析に加えて,インフラマソームがアセトアミノフェン中毒死判断のための新たな分子指標となるものと考えられる.その結果,より客観的かつ正確な死因判定が可能となり,法医中毒学の新たな展開につながると考えられる.
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