研究課題/領域番号 |
20K10569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
橋谷田 真樹 関西医科大学, 医学部, 准教授 (40374938)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | DNAメチル化解析 / 心臓突然死 / ゲノム変異解析 / ミトコンドリアDNA / 次世代シークエンサー / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
心臓突然死が疑われる解剖例の心筋を試料として,DNAメチル化解析,ゲノムの変異解析,カテコラミン関連miRNA解析を行う.全て次世代シークエンサーを用いて解析を行うことで,「メチル化率」および「多数のDNA変異」,「miRNAの種類と量」等の情報を得ることが可能となる.これらの情報を他の死因例と比較することで,心臓突然死独特の特徴ある所見を得ることができるであろう.その結果,病理所見にこれら3つの情報を合わせることで,より正確な心臓突然死診断が可能となる.
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研究成果の概要 |
突然死例の心筋を試料として,ゲノムワイドなメチル化解析,および心疾患関連遺伝子変異解析,薬剤代謝系遺伝子変異解析を行い,他の死因の試料と比較した.さらに,同一個体の心筋と血液のミトコンドリアDNA解析を行い,その全塩基配列を比較した.メチル化解析の結果ではATP10遺伝子のメチル化に突然死独特の変異が見られ,心疾患関連遺伝子の変異も複数例において確認された.ミトコンドリアDNAでは,血液と心筋で配列が異なるヘテロプラスミーが観察され,心筋での変異が突然死に関与している可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓突然死例は剖検所見のみからでは死因の判断に苦慮することが多い.そこで,先天的要因である心疾患系遺伝子解析に加え,薬剤代謝系遺伝子変異解析,さらには後天的な外的要因となる心筋のメチル化,およびミトコンドリアDNA解析を行うことで多方面からの死因究明が可能となった.死因を正確に判断することで,法律の公正な適用,あるいは公衆衛生の向上に資するという法医学の社会的要請に応えることができる.
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