研究課題/領域番号 |
20K10681
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
横野 知江 (西澤知江) 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50579597)
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研究分担者 |
飯島 淳彦 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00377186)
内山 美枝子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10444184)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 網膜硝子体手術 / 腹臥位 / Face pillow / 形状 / 素材 / 体圧分散 / 医療関連機器圧迫創傷 / 浮腫 / 安楽 / 体圧 / 顔面枕 |
研究開始時の研究の概要 |
網膜硝子体疾患の治療では気体網膜復位術が行われ、患者は術後6~12日間程度、顔面下垂や腹臥位を継続しなければならず、身体的負担や精神的苦痛が非常に大きい。特に顔面は眼周囲を保護しながら頭部を支えるため、顔面に局所的に強い圧がかかり褥瘡発生も報告されている。現在、看護師は既存の枕や病院独自の枕を使用し、患者の療養生活を支援しているが、身体的負担や精神的苦痛がどの程度軽減されているのか科学的根拠に乏しく限界がある。そこで、本研究では健常人を対象に腹臥位でのFace Pillow使用時の生体反応、形態学的変化、主観を評価し、Face Pillowコンセプトを開発する。
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研究実績の概要 |
2022年度は、【第2段階:Face Pillow使用時の生体反応、形態学的変化、主観の評価】と【第3段階:Face Pillowコンセプトの開発】を同時に進めた。なお、第2段階の実験は新たに設定せず、プレ実験のデータに基づき検討した。 まず1つめに、昨年度課題となっていた顔面浮腫の定量方法について検討した。まずは、顔面下垂、圧迫による顔面浮腫がどの程度、網膜硝子体術後患者の創傷治癒に影響を与えるのか、 眼科医にコンサルテーションを行った。その結果、顔面下垂による正常範囲内の顔面浮腫が起きたとしても患部に対する直接の影響はないという見解であった。先行文献においても腹臥位によるside effectとして浮腫の発生について報告した論文は存在したが、それによる患部への影響について言及した報告は皆無であった。したがって、顔面下垂、圧迫による顔面浮腫に関する検討は、臨床的意義が低いことから保留とすることとした。 2つめに、プレ実験結果を踏まえ、本実験の形状はU字型、素材は再度検討を行った。その結果、素材はウレタン製よりビーズ製の方が、接触面積を広げ、発赤を予防できること、枕の形状において、皮膚に接触するエッジ部分の断面の評価も重要であることを確認した。これらの知見については、現在論文執筆中であり、今年中に投稿予定にしている。 また、通気性を改善するための方法について、既存のFace pillowをいくつか検討し、通気性を確保する方法についてコンセプト案を作成した。 以上を踏まえ、現在Face Pillowプロトタイプ作成段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
【第4段階:Face Pillowの作製と健常人による介入評価】まで至らなかった。これ2021年10月~2022年9月まで産休、育休を取得し、実験を進めることができなかったためである
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今後の研究の推進方策 |
本事業を2023年度まで延長し、第4段階「Face Pillowの作製と健常人による介入評価」を実施する予定である。上半期に、作成したFace Pillowプロトタイプについて健常人を対象に介入評価を実施する予定である。あわせて、第1段階で実施できていなかった「Face Pillowの課題の明確化」について、1施設で実施し、臨床での腹臥位保持における課題を踏まえ、Face Pillowのコンセプトを再検討する予定である。
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