研究課題/領域番号 |
20K10783
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 滋賀医科大学 (2022) 三重大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
玉木 朋子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60755768)
|
研究分担者 |
辻川 真弓 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (40249355)
横井 弓枝 天理医療大学, 医療学部, 講師 (40740428)
藤井 誠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (10803760)
黒澤 杏里 (犬丸杏里) 三重大学, 医学系研究科, 助教 (60594413)
大野 ゆう子 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 特任教授(常勤) (60183026)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | シミュレーション教育 / 看護基礎教育 / 終末期ケア / 看護学 / 看護教育学 / 看護教育 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで少人数を対象としたEOLケアシミュレーションを開発,複数校で実施・評価し,教育背景が違う看護大学生においても,シミュレーションによるEOLケアの教授で高い学習効果が得られることを明らかにしてきた.しかし今後,開発したEOLケアシミュレーション教育を看護基礎教育実践に適用するためには,集合教育としての可能性を検証することが必要であると考えた.本研究課題では, EOLケアシミュレーションに多人数の学生が参加し,「場の体感」を共有することで,知識・技術や自信などの獲得につながるのかを検証する.
|
研究実績の概要 |
本研究では,一度のセッションで多人数の学生に終末期ケアを教授することが可能なシミュレーション教育を開発し,その教育効果を評価することを目的としている.これまでは少人数(5名程度)を対象とした終末期ケアシミュレーション教育を開発し,その教育効果を明らかにしてきた.本研究課題では,多人数が参加可能な構成の終末期ケアシミュレーションシナリオに発展させ,実施し,これまでの少人数を対象としたプログラムと同様の教育効果が得られるのかを検証することを目的とした. シミュレーション教育を専門とする研究者や緩和ケアを専門とする研究者からのヒアリングを重ね,少人数参加型シナリオを多人数参加型の終末期ケアシミュレーションシナリオに発展させ,2021年度6月より,成人看護学概論・各論を修了した11名を対象として多人数参加型の終末期ケアシミュレーションシナリオのパイロット試験(βテスト)を実施した.その結果,シナリオの量的バランスと挑戦水準が適切であり,肯定的な感情で取り組めるプログラムであることが示唆された. 2022年3月には,27名の学生を対象に多人数参加型終末期ケアシミュレーション教育のシナリオの評価と学習効果の評価をおこなった.1回のセッションに参加する学生を増加させても,多人数参加型終末期ケアシミュレーションシナリオは量的バランス,挑戦水準が適切であり,肯定的な感情で取り組めるプログラムであることが確認できた.また,終末期ケアに関連する知識,技術,自信のすべてにおいてシミュレーション教育参加後に有意な上昇がみられた. また,振り返り用紙に記載された感想を質的に分析した結果,多人数参加型終末期シミュレーション教育に参加した学生は,少人数参加型に参加した学生と同様の体験が得られていることがあきらかとなった. 2022年度は学会での成果発表を中心に行ったが,今年度は学術論文に纏める予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多人数参加型に発展させた終末期ケアシミュレーション教育を2021年6月に看護大学生11名を対象とし、パイロットテスト(βテスト)を実施し、その効果を検証していた。さらに2022年3月に1度に参加する人数を拡大させ、参加希望のあった看護大学生27名を対象に実施した。 2022年度は2021年度までに実施した多人数参加型終末期ケアシミュレーションのシナリオの評価、教育効果、OSCEの精度について結果の解析・分析をし、国内外の学会で成果発表をおこなった.現在は学術雑誌に論文を投稿する準備をおこなっている段階であるため、当初予定より1年研究期間を延長することになった。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は量的解析・質的分析で得られた結果をもとにその成果を学術論文として纏め、国内外の学術雑誌に投稿する予定である。
|