研究課題/領域番号 |
20K11066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
野中 雅人 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (30835286)
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研究分担者 |
服部 ユカリ 旭川医科大学, 医学部, 名誉教授 (00272899)
熊井 琢美 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00596306)
牧野 志津 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30814503)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 頭頸部癌 / 化学放射線療法 / 高齢者 / 口腔内評価ツール / 口腔内評価 / 粘膜炎 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,口腔内評価に関し頭頸部癌患者の化学放射線療法による口腔内の有害事象を評価する専用のツールはない.申請者が既存の評価ツールであるエイラーズ口腔アセスメント評価表を用いて評価したところ,味覚障害や口腔内感染などに関する項目の追加が必要であることが示された.そこで本研究は,化学放射線療法を受ける高齢頭頸部癌患者に対し有害事象の早期発見により早期介入が可能となり,評価者による誤差が少なく簡便な口腔内評価ツールの開発を目指す.本ツールの開発により化学放射線療法時の観察項目が明確化し,症状の早期発見・早期介入,引いては介入による粘膜障害などの有害事象発症の遅延や入院期間の短縮化に寄与できる.
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研究成果の概要 |
目的は、化学放射線療法を受ける高齢頭頸部癌患者の口腔内有害事象を評価する口腔内評価ツールプロトタイプ(以下、プロトタイプ)の開発である。既存のエイラーズ口腔アセスメントガイドの観察項目にはない開口障害、味覚障害、嗅覚障害、疼痛、口腔内感染が、口腔内有害事象の評価に有効であることが示めされた。特に、味覚障害、嗅覚障害は、エイラーズ口腔アセスメントガイドの項目と関連せず、観察すべき項目として示唆された。また、プロトタイプのユーザビリティ調査を行い、本プロトコルが「有害事象の評価に適したツール」「評価の視点を学べる教育ツール」「患者と共に観察を可能にするツール」という3つの活用可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:化学放射線療法を受ける高齢頭頸部癌患者の口腔内における副作用の経過や重症度は、十分に解明されていない。本研究結果により、高齢がん患者は治療による味覚障害や嗅覚障害が示され、観察項目としての有用性や開口障害とEOAGの声、口唇、舌等との関連を明らかに出来たことは、頭頸部がん看護へ寄与し、がん看護学を発展させる一助になる。 社会的意義:オーラルフレイルの状態にある高齢者への化学放射線療法は、口腔内有害事象を増悪させるリスク要因であるため、看護師がプロトタイプで高齢患者の口腔内有害事象を見逃すことなく観察することができることにより、治療中後の症状緩和などに貢献できる可能性がある
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