研究課題/領域番号 |
20K11147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 奈良学園大学 |
研究代表者 |
堀内 美由紀 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (60453148)
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研究分担者 |
松葉 龍一 東京工科大学, 先進教育支援センター, 教授 (40336227)
清水 佐知子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (50432498)
宮崎 誠 帝京大学, 理工学部, 助教 (60613065)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 災害看護 / 継続学習支援 / オンライン学習 / competency / COVID-19 / disaster nursing / ICN災害看護コンピテンシー / 災害初動 / コンピテンシー / 学修支援システム / インストラクショナルデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
臨床看護師が効果・効率的に災害看護を学ぶための,学習コンテンツと到達目標の設定を含む学習方略を示すことを目的とし,国際看護師協会ICNとWHOが2006年に発表した『ICN Framework of Disaster Nursing Competencies』とそのVer.2へ,近年の実践された災害看護を分類し,災害の種類,場所と場面,役職または役割別の災害看護コンピテンシーを明らかにすると共に日常看護と紐づくコンピテンシーも同定する。それらを合わせた学習コンテンツ,eポートフォリオ,および評価指標(ルーブリック)を開発,検証する。
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研究実績の概要 |
先に抽出した「災害害初動における臨床看護師のコンピテンシー」(17K12198)のブラッシュアップを行い,3つのドメイン,9つのコンピテンシーとそれらに紐づく行動目標を示した。これに続き,これら9つのコンピテンシーを学習到達目標とするオンライン学習支援システムをMoodle上に構築した。学習教材には,学習前の現状把握のための「入口テスト」,その結果を参考に学習到達までの課題を明確にするための自己評価ツール「ルーブリック」,「基本知識のサマリー」,「35のオープンアクセスサイトへのリンク」,オンライン上で意見交換や情報交換を行う「掲示板」,「学びの確認テスト」を実装した。さらに「お知らせ」と「修了証書発行」機能も備えた。 当初,パイロットとして県下医療機関に勤務する臨床看護師の学習支援として開発したが,周知方法や登録に新たな検討事項が発生し,県看護協会に登録している災害支援ナースの継続学習教材として試用することとなった。県看護協会災害委員の協力を得て,学習支援システムに関するガイドを制作した。災害支援ナースの登録がある医療機関へ県看護協会から登録,さらに,対面研修の事前学習としての活用を呼び掛けた。対面研修に参加した学習支援システムの使用者へアンケートを実施した。概ね良好の評価であったが,回答者が少なかったため,機縁法で選出した集合研修受講者と同研修の講師からヒヤリングを行った。 スマートデバイスの普及や新型コロナ感染症による遠隔講義への慣れ,また,非同期型オンライン学習は,変則勤務が多い看護職者にとって,自身の自由なスケジュールで学習できるメリットがあると考えたが,自由であるがために,個々で学習時間を確保することや,学習を継続するモチベーションを維持する困難さが存在することが語られた。より身近に感じ,アクセスが容易な学習教材の提供方法にさらなる改善や工夫が必要と考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
チームで開発した臨床看護師が災害初動に求められるコンピテンシーに紐づけされた教材コンテンツは,オンライン学習支援システムに実装し試用まで実施できた。しかし,試用者からのフィードバック(アンケート)が少なかったため,追加的にインタビューを実施することになった。現在それらを資料として今後の改善点について検討している。最終版は,教材設計のオーソリティのレビューを予定しており,このプロセスが次年度に繰り越されることとなったため,研究期間の延期の申請を行った。
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今後の研究の推進方策 |
「教材設計」の視点で,オーソリティのレビューを受け,修正を試み完成させる。これまでの取り組みについて論文にまとめ発表する。
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