研究課題/領域番号 |
20K11174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
仲野 春樹 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (10444027)
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研究分担者 |
佐浦 隆一 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10252769)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | facial palsy / synkinesis / rehabilitation / 顔面神経麻痺 / リハビリテーション治療 / 電気生理検査 / リハビリテーション / 筋電図 |
研究開始時の研究の概要 |
目や口を動かしたときに不随意に他の顔面筋が収縮する病的共同運動は、末梢性顔面神経麻痺後に起こる苦痛な後遺症である。この後遺症の一つの原因は、顔面神経の運動ニューロンからの入力が増大することによって顔面神経運動ニューロンの興奮性が増大することが原因であると考えられている。一方、近年後遺症の発症予防にマッサージを始めとするリハビリテーション治療が有効であることが示されている。そこで、本研究では、リハビリテーション治療を受けた顔面神経麻痺患者の電気生理学的検査の結果を検討し、リハビリテーション治療による顔面神経運動ニューロンの興奮性に対する抑制効果を検証する。
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研究成果の概要 |
顔面神経麻痺の後遺症である病的共同運動に対して、リハビリテーション治療(リハビリ)が行われる。今回、効果の高いリハビリを行うために必要な(1) 適応患者の予測 (2) 至適な開始時期、(3)病的共同運動の評価法についての電気生理学的研究を行った。Electroneurography(ENoG)の値が45%以下の患者が病的共同運動を合併するリスクがあるためリハビリの適応となること、リハビリは病的共同運動が出現する前から行うが、病的共同運動の出現時期をENoGから予測するのは困難なこと、瞬目反射を用いた迷入再生率の評価は、病的共同運動の目から口のパターンの評価に適していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、顔面神経麻痺の不快な後遺症である病的共同運動に対するリハビリテーション治療(リハビリ)についての適応患者や治療の開始時期、症状のパターン別の電気生理学的評価について有用な知見が示された。病的共同運動は完全に治癒させることは難しいが、今回得られた知見により効率的にリハビリ行うことができれば、その予防と改善を促進することができる可能性がある。また、今回の知見は、病的共同運動の原因とされる顔面神経の興奮性に対するリハビリの効果といった今後の生理学的な研究においても有用であると考えられる。
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