研究課題/領域番号 |
20K11176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
高野 弘二 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 研究員 (00510588)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ニューロフィードバック / MRI / 脳波 / P300 / 事象関連電位 / fMRI / 脳磁図 |
研究開始時の研究の概要 |
ニューロフィードバックは対象者に自身の脳活動を評価し、視覚・聴覚などの何らかの形で対象者に提示することで、脳活動を自発的に制御し、目的に合わせた脳内ネットワークの構造に誘導する技術である。 発達障害や高次脳機能障害などでは、特定の認知機能の強弱により、日常に困難が生じることがあり、その解決手法が求められている。 本研究では、特定の認知課題に対する脳活動を判別する手法を開発、その脳活動の強化・抑制を可能とするニューロフィードバック手法の開発を行う。これによって従来手法では困難であった脳活動を選択的に強化ないし抑制することが可能とし、それにより認知リハビリテーション技術の向上に当てるものである。
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研究実績の概要 |
本研究はニューロフィードバックによるトレーニングが事象関連電位(ERP)に与える影響について、基礎的な知見を得ることを目的として実施した。令和4年度の当初目標は、ニューロフィードバックトレーニングのための課題として提案したサビタイジングについて、課題遂行時の脳活動の計測およびそれを利用したニューロフィードバックトレーニングを実施することであったが、引き続き感染症対策による病院MRIの使用時間の制限があり十分な実験の実施が困難であった。 しかしながらMRIと同時計測可能な脳波計が利用可能な環境となったため、MRIのフィードバックを行いつつ脳波の同時計測を行うプログラムの構築をし、計測が可能なことを確認した。これにより従来の、脳波計測>課題実施時のMRI計測>MRIによるニューロフィードバック>課題実施時のMRI計測によるNFの効果の評価>脳波計測、という5ステップあったプロトコルを、課題実施時のMRI+脳波同時計測>MRIによるニューロフィードバック>課題実施時のMRI+脳波同時計測によるNFの効果の評価、の3ステップに縮めて実施することが可能となった。令和5年5月に一部制限が緩和されたことにより長時間の機器使用とそれによる実験実施が可能となり緩和の意味は一部低下したが、被験者負担の軽減としてより正確な評価に繋がる環境構築ができたことは今後の研究遂行と被験者の疲労によるデータの質の低下を防ぐために有用であったと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MRIと脳波の同時計測にかかる制限として脳波設置にかかる時間などの関係から使用時間が限られている平日の病院MRIでの実験実施が困難であった。また土日についても施設利用が制限されていたため実験の実施が困難であった。 これらの理由により可能な作業範囲がMRIによるニューロフィードバックと脳波の同時計測のためのプログラム構築とその動作確認までに留まった。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度5月で土日の機器使用の制限が緩和されたため昨年度当初予定であったMRIと脳波の同時計測を伴うニューロフィードバック実験を行い、NF前後でのP300の波形について比較を実施する予定である。
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