研究課題/領域番号 |
20K11223
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
平野 哲 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80535419)
|
研究分担者 |
大高 洋平 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00317257)
向野 雅彦 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (30424170)
才藤 栄一 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50162186)
田辺 茂雄 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (50398632)
角田 哲也 藤田医科大学, 医学部, 助教 (80795609)
小山 総市朗 藤田医科大学, 保健衛生学部, 講師 (90754705)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 運動学習 / ロボット / 歩行分析 / 表面筋電図 / 対麻痺 / 四肢麻痺 / 脊髄損傷 / 歩行再建 / 筋電図解析 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷・脊髄疾患による対麻痺者・四肢麻痺者を対象に,三次元歩行分析,表面筋電図解析を行い,歩行能力(連続歩行距離や歩行速度など)と残存高位,歩容, 上肢・体幹の筋活動の関係について検討を加える.これにより,歩容が歩行能力に与える影響を明らかにする.対麻痺者10名,四肢麻痺者5名を対象とする.習熟の課程にある患者においては,複数回の評価を行うことにより,練習の影響を考察する.対麻痺者3名,四肢麻痺者3名を対象とする.
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,対麻痺者および四肢麻痺者において,歩行支援ロボットWPAL(Werable Power-Assist Locomotor)を用いた歩行練習を行い,運動学習の課程を歩行分析及び表面筋電図解析によって評価することである.歩行分析の方法として,慣性センサ式三次元動作解析装置Xsense(R)を用いる計画であったが,この装置は歩行分析前のキャリブレーションとして健常者に近い歩行速度で歩行を行う必要があり,対麻痺者・四肢麻痺者のロボット歩行では歩行速度が低いため, 正確な計測が困難であることが判明した.そこで,2020年度は低歩行能力者に対しても簡単に実施可能な歩行分析方法の再検討を行い,キャリブレーションが不要で,低方向能力者の身体的負担が少ない方法として,二次元歩行分析であるダートフィッシュ(R)を用いることとした.健常者での予備実験では,第7頚椎,第5腰椎,両側肩峰,両側腸骨稜頂点,両側歩行器にカラーマーカを貼付し,矢状面および前額面(後方より)の撮影を行うことで,体幹の矢状面・前額面の角度の推移が計測できることが分かった.2021年度は,実際の実際の患者での計測に移行した.患者の歩容によっては両側腸骨稜頂点のマーカーが隠れることがあることが判明したため,補正方法を検討・立案した.この補正方法を用いて対麻痺者・四肢麻痺者の歩行分析を行い,計測が可能であることを確認した.2021年度は3名の患者の計測を行うことができた.今後,患者がWPALを用いた歩行に習熟するのを待って再度計測を行い,運動学習課程の評価を行う予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では,歩行分析の方法として,慣性センサ式三次元動作解析装置Xsense(R)を用いる計画であったが,この装置は歩行分析前のキャリブレーションと して健常者に近い歩行速度で歩行を行う必要があり,対麻痺者・四肢麻痺者のロボット歩行では歩行速度が低いため,正確な計測が困難であることが判明した.そこで,2020年度に,低歩行能力者に対しても簡単に実施可能な歩行分析方法の再検討を行い,ダートフィッシュ(R)を用いた二次元歩行分析により体幹角度の計測 が可能であることを健常者の予備実験で明らかにしたが,歩行分析手法の変更を行ったため,計測開始までに時間を要した. 2021年度は患者での計測を開始することができたが,新型コロナウイルスの流行に伴って,当院での通院リハビリテーションに不安を訴える患者が多く,WPALを用いた歩行の習熟が予定していたほどには進まなかった.ダートフィッシュ(R)を用いて,患者の二次元歩行分析が可能であることは確認できたが,習熟前後の比較までは実施できなかった.以上のように,計画はやや遅れている.
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度は,2021年度に引き続き,実際の患者での2次元歩行分析の計測を進める予定である.当初の計画では,WPALを用いた自立歩行を獲得した対麻痺者10名,四肢麻痺者5名の計測を目標としていたが,新型コロナウイルスの感染拡大を危惧して,当院での通院リハビリテーションを休止している患者が複数おり,対象者数を減らす可能性がある.歩行が安定した患者については,表面筋電図計測も進める予定である.
|