研究課題/領域番号 |
20K11254
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
坂井 孝司 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00444539)
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研究分担者 |
浅井 義之 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00415639)
今釜 崇 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (00634734)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | キネマティクス / キネティクス / 股関節 / 活動量 / 患者満足度 / QOL |
研究開始時の研究の概要 |
1.股関節疾患の治療前後におけるキネマティクスとしての関節不安定性・骨盤傾斜・骨盤及び大腿骨の位置(オフセット・前捻)・画像上の脚長差・自覚的脚長差・下肢関節可動域、及びキネティクスとしての下肢筋力(股関節周囲筋力と膝伸展・屈曲)・身体活動量を評価し、治療後の個々の患者満足度・臨床スコアとの関連を明らかにする。 2.データセットを作成(合計150例)し、患者満足度が良好な症例群を教師データとして、AIを用いたdeep learningによる機械学習を利用して、患者個々の治療目標を設定するシステム開発に着手する。
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研究実績の概要 |
股関節疾患に対する人工股関節全置換術における、キネマティクスとしての関節不安定性・骨盤傾斜(臥位・立位・座位)・骨盤及び大腿骨の位置(オフセット・前捻)・画像上の脚長差・自覚的脚長差・下肢関節可動域、及びキネティクスとしての下肢筋力(股関節周囲筋力と膝伸展・屈曲)・身体活動量を評価し、治療後の個々の患者満足度・臨床スコアとの関連を調査した。 今年度の主な業績は昨年度に引き続き、活動量について術後1年まで評価しえた片側股関節疾患132例での検討を行い、年齢及び術前活動量によって区分けした各々の症例群について、活動量の術後改善状況を明らかにしたことである。活動量計測について、活動量計(Active Style Pro HJA-750C, Omron社)を術前、退院時、術後2か月、3ヵ月、6か月、1年で各々の期間で1週間以上装着し、歩行時間、歩数、活動量(Ex)を記録した。なお装着時間が2時間未満の日は解析から除外した。若年高活動性群(34例)では、術後の改善は歩数が術後3ヵ月、活動量が術後6か月で術前と同様まで改善し、歩数が活動量よりも早く改善していることが確認された。若年低活動性群(31例)では、術後の改善は歩数が術後2ヵ月、活動量が術後3か月で術前と同様まで改善し、歩数が活動量よりも早く改善していることが確認された。高齢高活動性群(34例)では、術後の改善は若年高活動性群と同様であったが、歩数・活動量については若年よりも低かった。高齢低活動性群(33例)では、術後の改善は歩数が術後1.5ヵ月、活動量が術後2か月で術前と同様まで改善し、歩数・活動量については若年よりも低く、歩数が活動量よりも早く改善していることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の目標症例数を150例としていたが、令和4年度終了時点で片側股関節疾患例にしぼった結果術後1年での解析例は132例で(両側例もあわせた全解析例は170例)、やや目標を下回った。コロナ禍の影響で外来診療での受診患者数が当初予定よりも下回ったためと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
現在は順調に症例エントリーを行っており、術後6か月時点での全解析終了例210例で、令和5年度まで研究期間を延長した結果、片側股関節疾患例にしぼった最終解析症例数は150例を超える予想である。
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