研究課題/領域番号 |
20K11359
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐久間 邦弘 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (60291176)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | オートファジー / サルコペニア / 骨格筋 / 機能不全 / 加齢 / Rubicon / アペリン / 筋萎縮 / 筋細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化が進む我が国では、サルコぺニア (加齢性筋減弱症)をいかに食い止めるかが大変重要な課題である。 サルコペニアにおいて、オートファジーの機能不全が認められる。本研究では、この機能不全を調節する可能性の高いRubicon、Beclin-1、UVRAGの変化を調べ、加齢筋において発現の異常が認められないかどうかについて調べる。また最近注目されてきているアペリン (オートファジーを活性化)およびアペリン受容体についても加齢筋で変化しているかどうかについて調べる。以上のことから、サルコペニアにおけるオートファジーの機能不全についてより詳細に調べることが目的である。
|
研究成果の概要 |
サルコペニア(加齢性筋減弱症)において、オートファジーの機能不全が起こる。その機能不全のメカニズムについて調べるために、若齢筋と加齢筋のオートファジー機能不全マーカーを比較検討した。また別の筋萎縮モデルである除神経筋においても調べた。本研究の結果により、若齢筋と比較して加齢筋、除神経筋ではRubiconタンパク質発現が亢進していた。興味深いことに、TRB3については加齢筋でのみ発現増強が確認され、他の筋萎縮モデル (除神経)では有意な発現変化が認められなかった。以上のことから、サルコペニアにおけるオートファジー機能不全に、RubiconおよびTRB3が関係している可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近筋萎縮の分野で注目を浴びているのは、ノーベル医学生理学賞を受賞したオートファジー(自食)という機構である。加齢マウスの大腿四頭筋の筋線維において、オートファジー関連物質 (p62)の免疫活性が異常に亢進していることを以前我々は証明した。本研究の結果から、加齢筋 (サルコペニア)に特徴的なオートファジー機能不全は、RubiconおよびTRB3の蓄積が原因である可能性があることがわかった。Rubiconはオートファジー第3行程で重要な働きをするBeclin-1の働きを、TRB3はオートファジー第1行程で重要な働きをするp62/SQSTM1の働きを、それぞれ阻害する可能性がある。
|