研究課題/領域番号 |
20K11477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
郡 俊之 甲南女子大学, 医療栄養学部, 教授 (80440999)
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研究分担者 |
岡本 希 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70364057)
川西 正子 近畿大学, 農学部, 准教授 (20221038)
明神 千穂 近畿大学, 農学部, 講師 (90529752)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 食物の硬さ / 子供 / 食べる速さ / 肥満 / BMI / 咀嚼 / 体型 / 咀嚼力 / 発育 / 口唇閉鎖力 / 体組成 / アレルギー / 学童 / 食習慣 |
研究開始時の研究の概要 |
現代は、食品加工により食物がやわらかくなっています。日本人の咀嚼回数は弥生時代の1/6未満となり、昭和初期との比較でも約60%減少しています。本研究は、成長期の子供を対象として、習慣的な「摂取食物の硬さ」と「体型・咀嚼力・口唇閉鎖力(唇を閉じる筋力)・口呼吸・アレルギー性疾患」との関連について、3年間追跡調査する縦断的研究です。なお、口腔機能が発達途上にあり食物の影響を受けやすい小学1年~6年生を対象に実施します。
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研究成果の概要 |
加工食品の増加により、ヒトが摂取する食物は昔より格段に柔らかくなっている。動物では「食餌の硬さ」と、発育・発達との関連が報告されているが、「食物の硬さ」がヒトに与える影響は、ほとんど知られていなかった。 成長期の子供を対象として、習慣的な「食物の硬さ」と体型などの身体状況の関連について、3年間追跡した。 その結果、特に女児では、「食物の硬さ」が柔らかいほど体脂肪率や肥満度、腹囲径が高くなる傾向が確認された。一方、男児においては、食べる速さが速いほど、体脂肪率や肥満度が高くなる傾向がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加工食品の増加により、ヒトが摂取する食物は昔より格段に柔らかくなっているが、「食物の硬さ」の急激な変化が、ヒトに及ぼす影響は、ほとんど知られていなかった。 本研究結果から、特に女児においては、ある程度の噛み応えのある食事を、意識して摂取することが肥満抑制や生活習慣病予防に繋がる可能性が示唆された。 また、男児、女児ともに、食事を食べる速さが速いほど、太りやすくなる可能性が示唆された。本研究結果は、成長期の子供から、柔らかい食品だけでなく、噛み応えのある食品も加えて、よく咀嚼して摂取するべきという食育の根拠が得られた。ただし、男児と女児で性差があるため、今後さらに検討を要する。
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