研究課題/領域番号 |
20K11510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
杉山 政則 広島大学, 医系科学研究科(薬), 共同研究講座教授 (30106801)
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研究分担者 |
NARANDALAI DANSHIITSOODOL (ナランダライ ダンシーツォーダロ) 広島大学, 医系科学研究科(薬), 特任講師 (00786072)
野田 正文 広島大学, 医系科学研究科(薬), 特任准教授 (40457289)
杉本 幸子 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (60549012)
東川 史子 広島大学, 病院(医), 主幹特任学術研究員 (70346534)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 植物由来乳酸菌 / プロバイオティクス / 生薬 / 薬用植物 / 発酵 / 腸内細菌叢 / 腐敗物質 / アルコール中毒 / ステビア / 抗炎症 / 植物乳酸菌 / トリメチルアミン / 腸内細菌 / 盲腸 / 虫垂 |
研究開始時の研究の概要 |
植物乳酸菌Lactobacillus plantarum SN13Tの「生菌」を, アルコール中毒発症マウスに経口投与したところ, 肝機能数値が改善(血中ASTとALT値が低下)した他, 致死的な中毒症状が改善し, 毛並みもツヤツヤになることを観察した。ところが, 乳酸菌非投与や死菌体投与では, これらの症状を改善しなかった。また, マウスの腸内細菌叢はアルコール投与で破綻するが, SN13T株生菌投与でアルコール非摂取状態の腸内細菌叢に近づき, 腸内の腐敗物質量も減少した。本研究では, 盲腸(虫垂)の細菌叢に着目し, 飲酒による腸内細菌叢の破綻と植物乳酸菌の生菌摂取による修復機構を解明する。
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研究成果の概要 |
以前、エタノールをマウスに投与すると、「盲腸」の細菌叢が非投与と比べ、腸内細菌叢が破綻することを見出した。今回、盲腸内の細菌に作用し、腸内細菌叢の破綻による炎症や疾患を改善できる植物乳酸菌株と薬用植物を調査した。その結果、植物乳酸菌で薬用植物エキスをで発酵させると、抗炎症物質や抗酸化物質が新生したことから、腸内腐敗を抑える組み合わせを調査した。薬用植物 (48種) -乳酸菌 (10株) による発酵エキスを調べた結果、ライチ由来 LY45株によるステビアエキス発酵液が最高の抑制効果があった。更に、その発酵エキスを投与すると、アルコール中毒マウスの盲腸内細菌叢の破綻と中毒症状がともに改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エタノールの摂取によって増加し、発酵エキス投与でその変化が抑制されていたものとして、Escherichia属、Enterococcus属、SMB53属、そしてDorea属が確認された。一方で、エタノール摂取により減少し、発酵エキス投与でその変化が抑制されていた属はみられなかった。ちなみに、SMB53属は、マウスのdysbiosisモデルで存在比が著しく上昇することが確認されており、またII型糖尿病や肥満、肝臓がん等との関連性についても報告がなされている。本研究成果から、ステビア発酵エキスはエタノール中毒モデルマウスにおけるdysbiosisとその症状をともに改善することが示された。
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