研究課題/領域番号 |
20K11516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 女子栄養大学 |
研究代表者 |
庄司 久美子 (加藤久美子) 女子栄養大学, 栄養学部, 助教 (50721825)
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研究分担者 |
福岡 秀興 福島県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (80111540)
川端 輝江 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (80190932)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 葉酸 / サプリメント / ワンカーボン代謝 / 遺伝子多型 / ホモシステイン / 一塩基多型 / 介入試験 / 介入 / 妊娠可能年齢女性 / OCM |
研究開始時の研究の概要 |
近年、望ましくない母体環境で育ち、出生した子どもは、成人期に生活習慣病のリスクが高まる可能性が明らかになりつつある。それは、遺伝子の変異を伴わないエピジェネティック修飾という、遺伝子の働きに関わる変化に起因すると想定されている。また、ビタミンの1種である葉酸を含むワンカーボン代謝は、エピジェネティック修飾に極めて重要な働きをすると考えられている。そこで、妊娠可能な年齢の女性が葉酸サプリメントを継続摂取した際、ワンカーボン代謝がどのように変化するのか、遺伝的背景も考慮した上で、評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、妊娠可能年齢女性341名を対象に、プラセボ、葉酸400mcg/d、または葉酸800mcg/dを16週間投与する二重盲検化ランダム割付試験を実施した。その結果、プラセボ群に比べて、400mcg/d群と800mcg/d群は、血漿総ホモシステインが有意に低下し、血清総葉酸が有意に上昇することが示された。しかし、400mcg/dと800mcg/dに有意な差は見られず、16週間という摂取期間においては、400mcg/dの摂取で十分な効果が得られると考えられた。しかし、遺伝子多型によっては、400mcg/dで十分な効果が得られない者がいる可能性も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、妊娠期の栄養と児の健康を評価するうえで重要なOCM動態を解明する基盤データとなるものである。食事摂取基準より、妊娠初期と妊娠可能年齢の女性は、400mcgのプテロイルモノグルタミン酸型葉酸の摂取が推奨されている。これは、胎児の神経管閉鎖障害予防を目的としているが、穀類への葉酸強化が実施されている国々では、摂取されたプテロイルモノグルタミン酸型葉酸が、体内で代謝されずに血中から検出される例が報告されている。葉酸強化がされていない日本において、推奨される400mcgと国内で実際に販売されている800mcgを摂取した際のOCM動態を検討することは、基礎的データとして意義の大きいものである。
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