研究課題/領域番号 |
20K11525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
藤田 泰典 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30515888)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 老化 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
健康長寿の延伸には高齢者疾患の基盤にある老化のメカニズムを解明することが重要である。加齢に伴いミトコンドリアの機能異常が観察され、臓器老化との関連性が示唆されているが、詳細な分子機序は解明されていない。一方、ミトコンドリアは臓器や細胞によりその形態や機能が異なる。したがって、臓器特異的なミトコンドリアの形態・機能を理解した上で、老化とミトコンドリア機能異常の関連性を検討することが重要である。本研究では、臓器特異的ミトコンドリアタンパク質の同定、機能解明、加齢性変化を検証し、ミトコンドリアの多様性の理解と臓器老化メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
加齢に伴うミトコンドリアの変化は、臓器や細胞種により異なるものと考えられる。臓器老化の分子機序を解明するには、臓器特異的なミトコンドリアタンパク質の変化を捉えることが重要である。そこで本研究では、加齢に伴い臓器特異的に発現変化を示すミトコンドリアタンパク質の同定を試みた。細胞老化に伴い発現変化を示すミトコンドリアタンパク質を選抜し、若齢および老齢マウスの各種臓器における発現を検証した。その結果、ミトコンドリアタンパク質Xが腎臓特異的に発現変化を示し、老化マーカーであるp21と負の相関を示すことが明らかとなった。ミトコンドリアタンパク質Xは腎臓の老化と関連する可能性が推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ミトコンドリアタンパク質Xが加齢に伴い腎臓特異的に発現低下を示すことが明らかとなった。また、呼吸鎖障害による活性酸素種の増加が細胞老化の早期プロセスに関与しない可能性を見出した。これは、細胞老化とミトコンドリア機能異常の関係の再考を促す重要な知見であり、今後のさらなる検証が望まれる。また、ミトコンドリアタンパク質Xについては、加齢に伴うミトコンドリアの変質が臓器により異なることを示唆するものである。今後、ミトコンドリアタンパク質Xの機能・役割、老化との因果関係を明らかにすることで、臓器老化のメカニズムの一端を解明できるものと考えられる。
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