研究課題/領域番号 |
20K11570
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 千里金蘭大学 (2022) 兵庫医科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
崎山 晴彦 千里金蘭大学, 生活科学部, 准教授 (30508958)
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研究分担者 |
江口 裕伸 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60351798)
井原 秀之 佐賀大学, 医学部, 准教授 (50452834)
吉原 大作 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00567266)
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10368532)
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | エネルギー代謝 / ChREBP / 転写因子 / メタボリックシンドローム / 肥満 / 糖・脂質代謝 / crebp / 褐色脂肪組織 / ミトコンドリア / 糖尿病 / 阻害剤 / 抗肥満 |
研究開始時の研究の概要 |
ChREBPは糖・脂質代謝に関与する酵素群の発現を正に制御している。つまりChREBPが活性化されれば、解糖や脂肪酸合成が活発となり肥満やそれに伴う病態が進むと考えれる。活性化には核への移行が必須となるわけだが、その際にChREBPは輸送タンパクであるImportinとの結合が必須となる。本研究計画では、Importinとの結合を阻害する化合物をライブラリーよりスクリーニングし、培養細胞や動物を使用してその効果を確かめることにある。
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研究成果の概要 |
我々は、ChREBP KOマウスの脂肪組織、特に褐色脂肪組織を用いた検討を実施し成果報告を行った。ChREBP KOマウスの褐色脂肪組織ではミトコンドリアのクリステ形成が不十分であることが分かった。クリステの形成にはカルジオリピン(CL)というリン脂質が深く関与していることが知られており、ChREBP KOマウスではCLの合成量が低下していることが質量分析の結果判明した。CL自体の構造には脂肪酸を含んでおり、ChREBPが脂肪酸合成に関わっていることから脂肪酸合成が低下することがCL量低下の直接的な原因であると予想する。 今後は動物での解析と平行して阻害剤の探索をさらに進めていく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はChREBP KOマウスの解析より、褐色脂肪組織において、ミトコンドリアの形成不全を起こしていることを見出した。この結果はエネルギー産生の観点からすればChREBP阻害はミトコンドリア機能を低下させるという事になり、必ずしも生体にとっては喜ばしい結果ではない。しかし、先行研究により、ショ糖の小腸での分解・吸収抑制により、抗肥満作用があることを報告した。よってChRBP活性化の阻害は肥満や糖尿病予防を考慮すれば、糖類の吸収抑制という結果であり、社会的意義は大きい。 よって、どの程度ChREBPを抑制すれば、エネルギー産生障害がでるのかを検討し、両者のバランスをとることが重要だと考える。
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