研究課題/領域番号 |
20K11623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
吉本 光佐 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (20418784)
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研究分担者 |
三木 健寿 奈良女子大学, 大和・紀伊半島学研究所, 協力研究員 (80165985)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高血圧 / 高食塩食 / 腎交感神経活動 / 腰部交感神経活動 / 心拍数 / ラット / 交感神経活動 / 幼少期 / 食塩負荷 / 食塩感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
日本だけでなく世界規模で中高年の健康維持のため減塩が広く推奨されている。成人の食塩摂取に対する動脈圧の応答は若年期の食塩摂取に依存する事が示唆されているが、実験的に幼少期あるいは若年期の高塩分食摂取が成人期以降の血圧にどの様に影響するかはほとんど検討されていない。本研究では、若年ラットと成長期以降のラットを用いて食塩摂取の時期・期間・量と交感神経活動および循環機能の相互関係を検討すること、および過剰な食塩摂取が交感神経活動を介した免疫機能異常を引き起こし血管内皮細胞の機能不全リスクをつくるかを検討することを目的とする。これらの結果から、年齢に即した新しい食塩摂取基準の基礎データの作成を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、幼少期の食塩摂取過剰が成人期以降に発症する高血圧の原因かどうかを明らかにし、さらに幼少期の食塩過剰摂取による高血圧発症時の交感神経活動の動向を、つまり、高血圧発症に交感神経活動がどのように影響を及ぼすかに関して、実際にラットの交感神経活動を直接計測する事で検討する事を目的とした。離乳直後の3週齢から4%食塩食を摂餌させたラットを用いて、6週齢から21週齢まで、期間を区分けながら測定を開始した。 結果、動脈圧は10週齢まで増加しその後一定であった。心拍数も10週齢までは低下し、その後ほぼ一定であった。しかし、腎・腰部交感神経活動とも、いずれの期間において有意な変化は見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食塩摂取に対する動脈圧の応答は、若年期の食塩摂取に依存する事が示唆されているが、実験的に幼少期あるいは若年期の高塩分食摂取が成人期以降の血圧にどの様に影響するかはほとんど検討されていない。本研究結果は、離乳直後から高食塩食を摂餌させ、幼少期の高食塩食が血圧上昇を引き起こしている事を示した。 さらに、高血圧発症の原因が交感神経活動の過剰亢進であると考えられているが、本研究結果から、高血圧発症時、交感神経活動は増加しない事を示した。高血圧発症のメカニズムは不明であるが、これまでの説を覆したことは、学術的・社会的意義がある。
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