研究課題/領域番号 |
20K11625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
乗鞍 敏夫 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (40468111)
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研究分担者 |
湯浅 明子 (小島明子) 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (90295709)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / サルコペニア / ケト酸 / アミノ酸 / マイオカイン / 尿毒素 / 筋芽細胞 / メタボローム解析 / 骨格筋 / 骨格筋細胞 / αケト酸 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病とサルコペニアの合併症(CKD-SP)に最適なケト酸およびその組み合わせを見出すためには、ヒトや実験動物を用いた実験(費用と労力を要する)を繰り返すことは困難である。本研究は、必須アミノ酸からアミノ基転移反応によって生じるケト酸(9種類)が、骨格筋細胞におよぼす生理作用を明らかにする。さらに、実験動物(in vivo CKD-SPモデル)を用いて、ケト酸の生理作用を明らかにする。
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研究成果の概要 |
我々は、グリオキシル酸(グリシンのケト酸代謝物)が、筋細胞内でグリシンに変換された後、さまざまなアミノ酸に代謝されることを明らかにした。また、我々は、グリオキシル酸が、デキサメサゾンが誘導する筋萎縮を阻害すること、筋芽細胞から筋管細胞への分化を促進すること、ミトコンドリアの生合成を促進することを明らかにした。これらは、筋肉における非必須アミノ酸由来のケト酸の生理作用を明らかにした初めての研究報告である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ケト酸は、窒素を含まないアミノ酸代謝物であり、体内でアミノ酸と相互変換される栄養素である。近年、厳格なたんぱく質の摂取制限をした慢性腎臓病患者を、ケト酸サプリメントを摂取させた時のアミノ酸代謝についての臨床研究が行われているが、いまだ実用化には至っていない。本研究により、非必須アミノ酸であるグリオキシル酸(グリシンのケト酸代謝物)が、筋細胞内において複数のアミノ酸に代謝され、筋芽細胞の分化の促進や、筋管細胞の萎縮を抑制するという新たな知見を得た。これらの成果は、今後、臨床研究で用いられるケト酸サプリメントの組成の科学的根拠として活用されることが期待される。
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