研究課題/領域番号 |
20K11627
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
齋藤 靖和 県立広島大学, 生物資源科学部, 教授 (90405514)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 細胞老化 / 細胞老化随伴分泌現象(SASP) / Senolysis / Senostatics / ヒト線維芽細胞 / スチルベノイド / スチルベノイド誘導体 / プテロスチルベン多糖体 / プテロスチルベン / 細胞老化随伴分泌現象 / 線維芽細胞 / 細胞老化随伴分泌現象(SASP) / 老化制御 / senolytic drug / senomorphic drug |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトを構成する細胞の一部は加齢に伴い老化し、老化細胞として体内に残存・蓄積する。申請者らはこれまでに細胞老化に伴い細胞の性質が大きく変わることを見出し、その一例として、細胞内酸化ストレスレベルの増加や周囲の非老化細胞への加齢性変化の誘導など様々な影響を及ぼすことを明らかにしてきた。本研究は申請者らのこれまでの知見から老化細胞が種々の生理活性物質を分泌する現象(SASP)に注目し、SASPによる悪影響を緩和する方法を見出すことで加齢性疾患の予防・改善、人々の健康維持・増進へ役立てることを目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、新たな老化細胞制御法の探索を目的に研究を進めた。ヒト線維芽細胞を用い、①細胞老化の成因による(Senescence-Associated Secretory Phenotype:SASP)発現の違い、②老化細胞特異的除去(Senolysis)作用を示す化合物の探索、③SASP制御に有効な(Senostatics)化合物の探索を行った。その結果、①細胞老化の成因によりSASP発現が異なること、②③Senolysis効果を示す化合物は見つからなかったものの、Senostatics効果を示す化合物としてプテロスチルベン多糖体を新たに見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
老化細胞を知り、適切な制御を実現することは、加齢に伴う組織・臓器の健全性を高め、健康状態を改善し、疾病予防や見た目の加齢性変化の緩和にもつながることが期待される。疾患の発症・進展に関わる老化細胞のSASP制御に取り組み、学術データを蓄積することは、細胞老化が進み、老化細胞の蓄積が起こっていると推定される中高齢者の健康を改善するための新たなエビデンスの提供につながる。また、老化細胞をターゲットとした薬剤開発という新たな概念に基づいた疾病予防、健康寿命延伸を目的として、老化細胞の特性に応じたSASP制御効果をもつ有効成分の発見・開発など新たな研究領域開拓や産業利用への波及効果も期待される。
|