研究課題/領域番号 |
20K11645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2021-2022) 岐阜大学 (2020) |
研究代表者 |
飯塚 勝美 藤田医科大学, 医学部, 教授 (40431712)
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研究分担者 |
堀川 幸男 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (10323370)
矢部 大介 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60378643)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ChREBP / スクロース / 酢酸 / フルクトース / 脂肪酸合成 / 腸内細菌叢 / 小腸 / 肝臓 / 腸内細菌 / Acetate / Gut microbiota / Liver |
研究開始時の研究の概要 |
食物繊維摂取による肥満予防効果の機序の一つとして、食物繊維を原料として腸内細菌により産生された酢酸の役割が注目されている。申請者はグルコース活性化転写因子ChREBPの抑制による抗肥満効果を報告した。ChREBP欠失マウスの腸内細菌叢の解析結果から、ChREBP欠失マウスでは腸内細菌による酢酸産生増加が予想されるため、ChREBP抑制による抗肥満効果は酢酸を介する効果と考えられる。本研究ではChREBPによる血中酢酸調節機構、ChREBP抑制作用薬と食物繊維摂取の併用による肥満予防の有効性を検証する。本申請の成果は新規肥満予防法の臨床応用につながる。
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研究成果の概要 |
腸内細菌叢は感染症の予防や健康な腸の機能維持に必要と考えられている。今回使用したマウスの研究により、砂糖を食べ過ぎた場合、砂糖の吸収がうまくいかない体質があると、糞便の増加とともに酢酸の産生が増えることがわかった。酢酸を利用しにくい体質を持っている場合には酢酸濃度が増えるが、従来知られていたようなインスリンが増えたり、食欲が低下するといった効果は見られなかった。酢酸の薬理作用はいろいろ報告されているが、血中濃度にも十分注意を払うべきである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ChREBPの抑制を介して脂肪酸合成を抑えていると、酢酸濃度は上昇することが明らかになった。糖質を摂りすぎると、腸内細菌に偏りを生じ、酢酸産生が増える。酢酸には、脂肪酸の原料になること、空腹時にはエネルギー源になることが知られ、酢酸は腸内における細菌に対する抵抗力を高めるとされる。しかし、スクロースを負荷した時には血中酢酸濃度の増加とともに、体重減少、下痢などをきたすので、酢酸を利用しにくい体質の人は砂糖のとりすぎに注意が必要である。
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