研究課題/領域番号 |
20K11797
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
藤原 明広 千葉工業大学, 工学部, 教授 (70448687)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ブロックチェーン / 相互運用性 / 偽情報対策 / DAO / スケーラビリティ / 改ざん耐性 / 待ち行列理論 / ファクトチェック / Web3 / 合意アルゴリズム / 非中央集権性 / bloxberg / 分散アルゴリズム / 偽情報 |
研究開始時の研究の概要 |
ブロックチェーン(BC)は過去の情報の存在を永続的に証明する為の技術である.この応用例であるP2P電子貨幣システムは,誰が何時いくらの貨幣を所有しているかを証明する.これに信頼できる空間的な情報も付与してBCに記録すれば,情報の存在を時空間的に証明するシステムに進化する.本研究では,空間を複数領域(ドメイン)に分割し,各ドメインが固有のBCを持つことで時空間証明を行うシステムを検討する.改ざん耐性を向上させる為,BCの履歴をドメイン間で共有し,互いのBCに履歴を書き込む手法を理論と実験の両面から評価する.研究成果を応用して,フェイクニュース等の偽情報への対策にBC技術を活用する方法も検討する.
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研究成果の概要 |
ブロックチェーン(以降はBCと省略)は取引処理性能が極端に低い問題がある.これを改善するために空間分割したドメイン毎にBCを管理し,BC間に相互運用性を持たせることで取引処理を並列で行う手法を提案した.また既存の相互運用型BCとは異なるチェーンレス型の分散合意アルゴリズムも提案した.これらの提案手法を用いると取引処理性能だけでなくシステムの安全性も改善できることを理論的に示した. ブロックサイズを増やして取引処理性能を改善するBCプロジェクトが存在する.ブロックサイズを増やした時の取引処理性能や安全性に関する理論を構築した. またBC技術の偽情報対策への応用としてファクトチェックDAOを提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の相互運用性を持つBCでは,リレーチェーンを用いて複数のBCを統合管理する共有セキュリティの仕組みを取っている.本研究では,リレーチェーンを用いずに共有セキュリティを強化するチェーンレス型相互運用モデルを提案した.これによりBCの相互運用性に関する新しい研究分野を開拓した.また取引処理性能とシステムの安全性を同時に改善可能なことを理論的に示した点において学術的意義がある. BC技術の応用としてファクトチェック活動と関連する人材育成を暗号資産(ガバナンストークン)を活用した民主的な投票等によって運営するコミュニティを提案した.ファクトチェック活動の活性化が期待できる点において社会的意義がある.
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