研究課題/領域番号 |
20K11805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
今井 雅 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (70323665)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ハードウェアトロイ / セキュリティ / ディペンダブルコンピューティング / 運用時診断情報 / 誤り検知 / 外れ値検知アルゴリズム / 1クラスSVM / フォールトトレランス / ハードウェア・ソフトウェア協調 / 深層学習 / 高信頼計算機システム / フォールトトレラント技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、不正な動作を行う部品が組み込まれているかもしれない計算機システムに対して、運用時にその不正動作が生じたとしても、その影響を無効化し、システム全体としては正しくサービスを提供し続けることができる、信頼性の高い計算機システムを実現する方式を明らかにする。 基本原理は多重化と再構成である。ハードウェアとしてのFPGAと、深層学習によるソフトウェアを組み合わせて用いることで、想定される不正動作の数に応じて多重実行した結果を比較して不正動作を検知し、必要であればシステムの再構成を高速に行う高性能・高信頼システムを実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では、正常動作時と異常動作時の各種情報を深層学習することで得られる異常動作判定器を実現するため、学習用データ自動蓄積システムの構築と、異常動作を実現するハードウェアトロイチップの設計・製造を行った。その結果、微小な差異を区別することは困難であること、限定的なハードウェアトロイにしか対応できないことが明らかになった。そこで、ハードウェアトロイによりもたらされる誤りを検知することで、障害が生じないようにする方式を提案した。蓄積した各種情報を用いた評価により、外れ値検知アルゴリズムとして1クラスSVMが有効であること、アルゴリズムの拡張により検知精度を高められる可能性があることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
計算機システム構築に設計者以外の第三者が関わらざるを得なくなっており、ハードウェアに仕込まれるトロイが脅威となっている。本研究は、運用時に得られる計算機システムの各種診断情報等を用い、ハードウェアトロイが仕込まれていたとしても、正しくサービスを提供し続けられる計算機システムの実現を目的としている。研究を通し、深層学習による判定器ではハードウェアトロイの検知は限定されたものであること、ハードウェアトロイによりもたらされる誤りを外れ値検知アルゴリズムに基づいて検出する方が有効であることを明らかにした。本研究成果は様々な計算機システムに適用することができ、安全安心な情報化社会の実現に資する。
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