研究課題/領域番号 |
20K11815
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
松崎 なつめ 長崎県立大学, 情報システム学部, 教授 (10781891)
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研究分担者 |
喜多 義弘 長崎県立大学, 情報システム学部, 准教授 (00758089)
福光 正幸 長崎県立大学, 情報システム学部, 准教授 (10736119)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 暗号資産 / 鍵紛失 / 非常ボタン / 資産退避 / Ethereum / ブロックチェーン / 鍵紛失対策 / 暗号資産の避難 / スマートコントラクト / 鍵管理 / 分散管理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,ブロックチェーンのような分散管理システムに適した鍵管理方法を設計し,安全性を評価して原稿システムへの適用を検討する.本研究で設計する鍵管理方法は,公開鍵を周辺ノードから証明してもらい,その証明のために,各ノード間に信頼度といった値を付与するアイディアを含む.また,現行の公開鍵基盤(PKI)の適用の課題検討から,分散管理システムにおける鍵管理方式の中核となる考えを設計して評価することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,ブロックチェーンのような分散管理システムに適した鍵管理方法の,特に「秘密鍵紛失対策」をモデル化から設計し,安全性と実装性を評価することを目的とする. 2020年度はスマートコントラクトを用いた「非常ボタン式資産退避手法」のコンセプトを考案した.この方法は,鍵を紛失する前に暗号資産を退避するためのスマートコントラクトを用意し,秘密鍵紛失時に起動することで暗号資産を別の秘密鍵に紐づいた退避口座に退避する.2021年度は実装に向けた基礎検討を進め,2022年度には1名の研究協力者を追加して実装評価した.2023年度は提案方法のコンセプトから実装までを論文化しCANDARWにて発表した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビットコインなどの暗号資産は公開鍵暗号をベースとしたブロックチェーン技術を用いて,価値ある資産情報を管理している.暗号資産管理においては,秘密鍵の漏洩対策と,対応する公開鍵の改ざんを防ぐ「鍵管理」が最重要事項である.2018年に起こったNEM鍵漏洩事件では,取引所に預けた秘密鍵が漏洩し,約580億円が不正流出した.この事件を教訓として,暗号資産を複数の取引所に分散管理することや,コールドウォレットを併用するなどの運用的対応策が提案されている.しかるに,鍵管理方法の技術的対応の検討は少なかった.本研究では,分散管理システムをモデル化し,分散管理システム向けの鍵管理を確立することを目的とする.
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