研究課題/領域番号 |
20K11822
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
|
研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
河辺 義信 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (80396184)
|
研究分担者 |
小田 哲久 愛知工業大学, 経営学部, 非常勤講師 (60131132)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | トラスト / ソーシャルネットワーク / ファジィ論理 / 分散アルゴリズム理論 / 検証 / 災害時分析 / ファジィ理論 / オートマトン / メッセージの信用度 / 心理評価 / 災害メッセージ |
研究開始時の研究の概要 |
近年ではツイッターやフェイスブックが災害時に役立っているが,一方でフェイクニュースの流布が問題となっている.偽の情報を排除するには,メッセージや発信元の「トラスト(信頼値)」の評価が必要である.本研究課題ではトラストを数理的に扱い,計算・推論・予測する技術を開発する.人の心の状態であるトラストには矛盾(信頼しているが,同時に不信感もある)や無関心(知らない人には信頼も不信もない)がある上,信頼値は時々刻々と変化する.本研究課題では,ふたつの理論(ファジィ理論と分散アルゴリズム理論)を組み合せることで,これを解決する.
|
研究成果の概要 |
本研究課題では「好きだが嫌い」や「好きでも嫌いでもない」といった曖昧な評価を許す感性評価技術を応用した,新たなトラストの表現・分析手法の開発に取り組んだ.また,トラストの移り変わりに関する性質(いつか信用できるようになる,信用を裏切ることはない,など)を効率的に分析する手法の検討を行うとともに,SNS上のメッセージ(水害時の救助要請メッセージ)への分析例を通じて,本技術の適用可能性を確認した.さらに感性評価技術(FCR法)における統合値の算出方法(曖昧さを含むトラスト値から,正味の信用度を求める方法)について,2軸(信用,不信)に限らない3軸以上の場合を扱う拡張を検討し,基礎的な結果を得た.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ひとたび災害が起こるとSNSには膨大なメッセージが流れるが,救助要請とは無関係なものも多く,要救助者のメッセージは埋もれてしまう.人命に関わるなかで僅かな「本物の救助要請」を選び出す作業は容易ではないが,本研究では,信用度と不信度の組を計算することにより,救助要請としてのトラストを自動的に与えられるようになった.また災害時に限らない一般の場合でも,ネットワーク上のメッセージやユーザの信用度/不信度を,本研究の手法で適切に評価できる.従来手法ではかなわなかった,対象へのこうした柔軟なトラスト評価を,本研究は可能とした.さらに本研究では,トラストの遷移(移り変わり)についての分析も可能となった.
|