研究課題/領域番号 |
20K11839
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60090:高性能計算関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤澤 誠 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (90508409)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 物理シミュレーション / コンピュータグラフィックス / マルチフィジクス / 位置ベース法 / 粒子法 |
研究開始時の研究の概要 |
物理法則に基づくシミュレーションは様々な分野で応用され,多くの自然現象をコンピュータ上で再現できるようになってきている.一方で,複数の異なる物理現象が混ざり合うようなもの(マルチフィジクス)を再現することは未だに難しい.本研究では各物理法則によるシミュレーションをモジュールとしてとらえ,それらを独立してそれぞれに合わせた手法で計算するとともに,それらの間の影響を相互作用として計算し,更にパラメータ設定が容易な位置ベース法を使うことで,現実世界の多くの現象に対応しつつ,専門家ではない一般的なユーザにとっても使いやすいシミュレーション技術を開発する.
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研究成果の概要 |
本研究ではリアルタイム物理シミュレーション手法である位置ベース法に注目し,既存の技術では膨大な計算時間と膨大なパラメータ調整が必要となる多数の現象が影響し合うような複雑な自然現象(マルチフィジクス)のコンピュータシミュレーション技術の開発を目的としている.その成果として,位置ベース法に基づく毛髪の塑性変形を含めた流体とのインタラクション手法,水と微粒子によって構成されるダイラタント流体の位置ベース法による表現手法,流体シミュレーションとパラシュートシミュレーションを組み合わせた昼花火のシミュレーション手法,そして,土砂内の浸透流まで考慮した土砂構造物崩壊シミュレーション手法などを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単一の現象のみを再現するのではなく,毛髪の変形と液体とのインタラクション,微粒子の摩擦と水の非圧縮性,煙とパラシュートの挙動,土砂と液体の挙動とインタラクションなど,複数の物質が互いに複雑に絡み合う複雑な現象を,主に位置ベース法や粒子法を用いる新たな手法を開発することで,コンピュータで高速にシミュレーション可能にした点に研究の学術的意義がある.また,シミュレーションするだけでなく,それをコンピュータグラフィックスとして可視化し,様々なシーンに適用可能なことも示しており,実際の現場に適応できるという点で社会的な意義も高い.
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