研究課題/領域番号 |
20K12016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
小林 裕之 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (80338219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | CEPHEID / 自己位置推定 / 機械学習 / 照明光 / 照明装置 / 屋内定位 / 深層学習 / 環境フィンガープリンティング / スマートフォン / 環境照明光 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、既設の照明光をそのまま用いて、屋内において、精度・速度・コスト面でバランスの良い位置推定手法を明らかにすることが目的である。そのためにもっとも中心となるのが、深層学習を用いた照明光の特徴の分類手法を確立することで、本研究はまずここから始まり、これを研究期間全体を通じた中心的なテーマとする。その一方で、提案している手法はそのまま規模を大きくすることが本質的に難しいという問題を持つ。その解決手法の一つとして、クラウドとデータベースを用いた「照明光屋内定位《システム》」としての拡張が考えられる。本研究ではこれについても検討を行う。
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研究実績の概要 |
本研究課題の最終年度では、照明光による位置推定の精度の向上を実現することができた。 本研究を開始した当初は、照明光を個体識別する「分類問題」をその基本原理とし、その予測値から直接位置推定を行っていたため、位置推定精度は照明機器の設置粒度を上限としていた。これを「回帰問題」に変更することでより精度の高い位置推定が行うというのが基本的なアイデアである。しかしながら、単純にモデルの出力を変更するだけでは逆に精度が低下してしまうという問題が生じた。 そこでまずはじめに、まず分類問題でおおまかな位置を推定し、その範囲内で専用の回帰モデルを用いるという2段階の手法を提案した。この方法は効果的であり予測精度の向上を実現した。しかしながら、エリアごとに個別にモデルを学習する必要があり、実際の運用を考えると準備が煩雑になるという欠点があった。そこで、このアイデアにattentionメカニズムを応用することで、一つのモデルですべてを行う手法を考案した。これは精度としては上述の複雑なモデルと同程度に良く、加えて準備の煩雑さがないという優れた特徴を有する方法であった。以上が最終年度の実績である。 次にこれまでの研究成果を総括する。本研究課題では、既設の照明機器をそのまま用いて屋内定位を行うというものである。その手法は照明機器が発する光の明滅(インバータによる人間には感じられない数100ないし数kHz程度の明滅)が、各照明機器に固有であるという事実に基づいている。これはすなわち、いわゆる誘拐問題にも対応可能な大域位置推定に対する一つの解決手法である。本研究ではまずこの基本的な手法を明らかにした。明滅を記録し、独自の前処理を行うことで人工ニューラルネットワークで効率的に分類を行えるようにした。さらにその一連の処理をwebアプリとして誰もが利用可能なものとして実装した。
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